掲載日:2024年07月17日 プロが造るカスタム
取材協力/GOTTY
取材・写真・文/ガスグラフィックス
この車両を目にした貴方は、どこに目を奪われただろうか。メタリックピンクに輝くカスタムペイント。驚くような長さのホイールベース。左右に張り出されたサイレンサー。リアに飛び出るエアクリーナー。そして、バイク用とは思えないサイズ感のリアタイヤ。ベース車両も判別不能なほどにカスタムが施されたこの車両を製作したのは、大阪のGOTTY(ゴッティ)だ。ビギナーの手が届きやすい手頃な価格帯の中古車販売から、カスタムユーザー層のピラミッドの中で、トップランカーしか手が出せないこのようなハードカスタムまで、幅広いユーザー層を楽しませることに長けている同店の得意技が、全て集約された車両であることはもはや説明するまでもないだろう。
ベース車両はヤマハ・マジェスティ。ユーザーには「4D9」という通称で呼ばれる、2007年から2017年の約11年間に渡って生産され、250ccクラスで「マジェスティ」という名称がつけられた最後の世代に当たる。エアロは同店のオリジナル、シグマスパイダーを使いつつ、リアはワンオフ加工を実施。リアホイールに関しては、その昔に存在したメーカー、マッドスピードが生み出したボルトオンによる4輪ホイール装着キット=マッドポッドをベースに、GOTTYが希望するさらに大きなサイズが装着できるように加工された、通称「マッドポッド」仕様に変更。その車格に負けないように、マフラーは右に3本、左に2本の合計5本出しへ。そして、まるでクルマのクロスカントリー車の吸気系チューニングであるシュノーケルのように、上部へと突出させた2本のエアクリーナーなど。こういったアイデアを実際に形にする技術力こそ、プロショップの役割なのだと改めて実感する車両だった。
エアロはGOTTYオリジナルブランド、シグマスパイダーを使用。フェイスとサイドはそのまま装着しているが、幾重にもパターンが重ねられたカスタムペイントは、同店らしいセンスだ。
ブレーキ関連も全てアップデート済み。GOTTYオリジナルのローターや、ボディ同色にペイントしたワイズギア製フロントホイールなどは、もはやお約束のスタイル。サイドカウルやアンダーカウルにワンオフ電飾加工が施されているのも必見。
タイヤはニュースクール系カスタム用で話題となったVEE RUBBER製のThe Monsterを装着。タイヤ幅はバイク用としては驚きの360サイズとなる。ホイールも4輪のワークを活用。マッドスピードが販売したマッドポッド(MADPOD)を、GOTTYはゴッドポッド(GODPOD)として、正に神の領域へと進化させたのだ。
ゴッドポッド仕様にするため、複雑なフレーム加工も実施。シグマスパイダー製リアカウルや5本出しマフラーと共に、メカメカしい雰囲気がリア周りから漂ってくる。
FRPシートも一人乗り用として製作。リアカウルと一体化したカスタムペイントも芸術の領域。
左2本出しのマフラーと、高くそびえ立つシュノーケルスタイルのエアクリーナー。ゴッドポッドのスイングアームと共に存在感はド迫力でしかない。この超越したアイデアを実際に形にするのが、GOTTY流なのだ。
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