掲載日:2024年04月03日 プロが造るカスタム
取材協力/PRO SHOP WAVE
取材・写真・文/ガスグラフィックス
ボディの面積が大きいため、カラーリングの変更が車両イメージに与える影響はとても大きいのがビッグスクーターの特徴だ。発色がしっかりしているソリッドなピンク&ホワイトの2トーン、いわゆる“姫カラー”に彩られ、可愛らしさが強調されたこちらの車両は、プロショップウェーブが2009年当時に製作した、ヤマハ・マジェスティだ。
荷物がたくさん入る。雨が降っても多少は快適。そして、スカートでも乗れる。こういった理由から、数あるオートバイのジャンルの中でも女性オーナーが飛びぬけて多いのが、ビッグスクーターの特徴でもある。そのため、男性がイメージするカッコよさとはベクトルの異なる、女性の感性に響くカッコよさや可愛らしさが演出された車両も、数多く存在していた。
この車両に関しては、フルエアロ、ロングホイールベース、着地、カチアゲマフラーと、当時のカスタム内容としてはハード系の中のスタンダードとも言えるスタイルで仕上げられていた。そこに、ご覧の通りの色使いをすることで、オーナーが求めたポップ&キュート感が最大限表現されているのだ。
なお、カスタムにおける色彩センスは、日常生活の中からも充分に学ぶことが可能だ。テレビから流れる一流のクリエイターが作ったCM作品や、ハイファッションブランドのWEB広告やそれらの商品たち。そこで確認できるベースカラーやアクセントカラーといった配色の組み合わせや、使う色の数。そして、それらの配色比率などを意識することで、自らのカスタム感覚の基礎を磨く。その後に、クルマや他ジャンルのバイクカスタムを、それらのバランスを意識しながら見ることで、自分のセンスを研ぎ澄ましていくのだ。
髪色を変えて自分の気分を変えるように、愛車のカラーを変えてビッグスクーターをより深く楽しむ。ライトカスタムでもハードカスタムでも現状打破を考えているならば、カラーリングで遊ぶことをお勧めしたい。
フロントはヒロキックス、サイドとアンダーはウォーリアーズを装着。チョップフェイスで縦の長さを低くし、逆に横幅が強調されたサイドで、車両全体のボリューム感を高めている。外装を徹底的にピンクに彩ることで、グラフィックが描かれていなくても派手な印象を与えている。
キラキラ感が強調される各部のメッキも、“姫カラー”を強調する重要パーツ。
ハンドル周りも可能な限りメッキパーツを多用。グリップ部のみラバータイプを使用しているが、ここは操作性を重視。乗り手の視覚からは、輝く手元とホワイトのインナーカラーのおかげでより美しさを感じるはず。
外装の“姫カラー”とイメージを近づけるべく、パールの表皮とピンクのパイプで作られたワンオフシート。サイド部分にはさり気なくクリスタルが埋め込まれており、女性らしいドレスアップがポイントになっている。
外装色とは正反対に、派手にカチ上げられたセイレーンマフラー。しかも、エアサスによる着地仕様でSタイヤ装着と、カスタム内容は男顔負けのハード仕様なのだ。
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