掲載日:2022年11月09日 プロが造るカスタム
取材協力/GOTTY 取材・写真・文/ガスグラフィックス
ロングホイールベース、エンジンスワップ、4輪化といった過激なスタイルが流行してかなり長い年月が経つ。しかし、そこに至るカスタムの歴史は、かっこ悪いとされていたビッグスクーターをいかにオシャレに乗るか? そのための方法論として、ショートスクリーン、バーハンドル化、そしてローダウンから始まったことを忘れてはいけない。その過程で、エアロやメッキパーツの装着が始まり、いつしか“フルエアロ”という言葉もカスタム好きにとっての憧れのワードだった時代があるのだ。
様々なスタイルを披露するゴッティが、創業当初から今に至るまで守り続けていること。それは、初心者ユーザーを楽しませる、ということだ。ノーマルから少しずつアイテムを増やし、自分だけのお気に入りの1台を作る。同じような楽しみを持つ友人が増え、一緒に走ってミーティングやイベントに遊びに行くことで、愛車へのカスタム熱が高まる。この基本を楽しませるためにハードカスタムではなく、フルエアロ装着を最終目標としたシンプル系の提案を忘れていないのだ。
ゴッティのエアロが装着されたこのフォルツァ(MF10)には、そんな原点回帰な雰囲気が漂っている。さりげないローダウン、シート、マフラー、メッキパーツ、そしてフルエアロ。ビッグスクーターをカスタムして楽しむ要素はこれで充分なのだということを、この黒いフォルツァが証明してくれている。