掲載日:2021年06月23日 プロが造るカスタム
取材協力/Kustom Garage INFINATE(Tel 072-865-2079) 取材・写真・文/ガスグラフィックス
美しく、かつ実用性も兼ね備えたフレームワークを駆使し極限まで追求したローダウン。さらに、その見栄えに比例するように美麗に仕上げられたボディワーク。細部を見渡せば、こだわりのパーツやワンオフパーツが装着され、どこから見てもスキの無い造り込みを得意とする。それが、大阪のカスタムガレージインフィネイトの特徴だ。最近は独自の美学を追い求めてマグザムをベースとした車両を手掛けることが多い。それらの車両は、実際にユーザーの間でも話題となり、全国のマグザム乗りにとっての指標となっていることも事実だ。
今回ご紹介する車両も、同店が手塩に掛けて育てたヤマハ・マグザムとなる。一見すると、限界まで落とされた超ローダウンスタイルのように思われるが、インフィネイトが手掛ける車両は、そんな陳腐な言葉では説明がつかないほど、細部に渡ってこだわりの加工が施されているのだ。まずこの低さを実現するために施されたのは、ガソリンタンクも含めたフレーム加工。外装に隠れてしまい目にすることができないが、プロポーションに優れたリアタイヤの位置やシート開閉時に見え隠れするフレームワークは圧巻だ。さらにシンプルな外観でも速さを重視するインフィネイトの流儀は、インジェクションからキャブレターへと変更する吸排気系チューニングも必須メニューだ。
元々は、4輪のローライダー系カスタムカルチャーの影響により、他車種流用のエアロスワップやボディワーク、ソウルペイント、前後4輪化といったスタイルをインフィネイトは得意としていた。しかし、その対極にあるシンプル系マグザムのスタイルを完成させたことで、新たなユーザー層に支持され、またひとつビッグスクーターのカスタム文化の永続に貢献してくれているのだ。
シート下を開けると目に飛び込んでくるキャブレターはケイヒンFCRの33φ。インマニはインフィネイトによるワンオフ品。装着しただけではなく、しっかりとセッティングも施されている。シート下にはエアサスタンクなど、必要部品が効率よく配置されているのもポイント。
ハンドルは懐かしのズーム製セパレートハンドルを採用。マスターシリンダー類はニッシンのラジアルポンプに変更し、各スイッチ類はワンオフで製作。速さを象徴するスタイルだけに、ハンドル回りもシンプルに、かつ実用的なパーツを選択。
マグザム乗りに人気のFRPフラットシートは、モトサービスマック製。ノーマルのリアカウルの最上部との位置関係など、デザイン性や低さ、そしてその品質の高さで信頼性が高い。シート下のダクトはインフィネイト。製品化されているため、密かな人気商品となっている。
メーター移設は伴うが究極の視覚的ローダウン効果を得られるフロントフェイスは、ジャムマスターモータービルド。それに合わせたサイドカウルは、派手系ブランドのイメージが強いベル。この対称的なパーツチョイスでも違和感なくフィッティングさせたところに、センスが表れている。
ナンバーフレームも、同店が得意とするエングレービングが施されていた。この手法はビッグスクーター界隈よりも、ハーレー・ダビッドソンやニュースクール系スーパースポーツのユーザーから高く支持されている。
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