掲載日:2020年06月24日 プロが造るカスタム
取材協力/弥生
取材・写真・文/ガスグラフィックス
2001年に国内発売が開始された初代SJ02Jから、外装はそのままにインジェクションやラジアルタイヤが採用された2代目のSJ04J。初のフルモデルチェンジが施された3代目のSJ08J。そして、530ccにボアアップされた4代目SJ12Jと、この4モデルに渡って様々な外装パーツをラインナップしている人気メーカーが、弥生だ。代表を務める松浦さん自身は、古くからTMAXでレースにライダーとして参戦しており、創業当初よりこの車両にこだわり続けている。
ビッグスクーターブームの真っただ中で、弥生が一大旋風を巻き起こしたのは2006年だった。それまでもロー&ロング一辺倒となっていたこのジャンルに、スポーティ路線で一石を投じていたのだが、その方向性をさらに進化させこのシルバーカーボン仕様のTMAXを製作。2006年4月に発売したトランスクーターの表紙車両としても採用されたことで、ユーザーの注目を一身に集めることになったのだ。
最近では、カーボン部に薄くペイントすることで、カラーカーボンといった技も多く見受けられるが、弥生は14年前の時点でシルバーカーボン化を実現。ブラックカーボンよりもエレガントさが増し、スポーティというジャンルの中で表現の幅を広げてくれたのだった。外装パーツは装着のしやすさもあり、国内はもちろん海外ユーザーの注目も集めている。日本を代表する老舗メーカーである弥生は、この長い歴史の中で一度も浮気をすることなく、TMAXだけに情熱を注ぎ続けているのだ。
ベース車両はSJ04Jと呼ばれる2代目。面積が広いフロントフェイスがシルバーカーボン一色となることで、ブラックカーボンとは異なる風合いが印象的。ヘッドライトカバーは、サーキット走行用保安部品として重宝されている隠れた人気商品。
TMAX用として正式販売されていたデビル製マフラー。サイレンサーは一般的な黒のカーボンだったが、これを弥生がシルバーカーボンで巻き直した。現在は小振りなサイレンサーが人気だが、この時代ならではの存在感重視のスタイルが懐かしい。
TMAX独特の“へ”の字型のボディパーツ部分もシルバーカーボン化。この部分を認識しやすいようにサイドモールと呼び始めたのも弥生の功績。プーリーケースカバーなど、装飾部品としてすっかり定番化している。
スイングアーム部分で最も目立つこのギアケースもシルバーカーボン化で軽快な印象に変わっている。リアフェンダーももちろん同じ仕様に統一。スポーティに上品さを追加した表現方法として、当時はかなり画期的だった。
基本的に大がかりな加工は施しておらず、ごくわずかなワンオフポイントがこのリアテールだ。レンズにスモーク加工を施しているので、テールのレッドやウインカーのオレンジは目立たない。これが外装全体のシンプルな雰囲気を際立たせている。
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