
掲載日:2017年08月24日 試乗インプレ・レビュー
マジェスティSは走りの良さに定評があるが、それは車体がこのマシン専用設計であるところが大きい。ライバルと目されるホンダのPCX150や同じヤマハのNMAX155などは125ccモデルと車体が共通で、エンジンのみ大きいものを載せている。対してマジェスティSは専用設計で、パワフルで伸びのある155ccエンジンと前後13インチの幅広タイヤの組み合わせで、スポーティな走りと混雑する市街地での扱いやすさ、高速道路における安定性を、とてもバランスよく高次元で実現しているのだ。
信号待ちからグイッとアクセルを開けると、タコメーターの針が元気よく跳ね上がり、マジェスティSは一気に加速。一般道の法定速度である60km/hまではあっという間で、そのダッシュ力は格別な印象だ。シート高は低くはないが、一旦走りだしてしまえばシートの高さが視界の広さに直結していることがよくわかる。
ハンドリングは初期のマジェスティSに比べてコントロール性が高まった印象だ。以前のような切れ込むような印象もなくなり、狙ったラインをピタリとトレースすることが可能となっている。高めのスピードで路面のギャップに入ってしまった時の衝撃吸収力も優秀で、サスペンションがよく粘ると同時に突き上げ感が減り、安定性が増した印象だ。走りが楽しいマシンだけについついスピードレンジが高めになりがちだが、新たなブレーキパッドの採用で制動力も向上しており、安心してアクセルを開けることができる。
走り、デザイン、利便性……マジェスティSはもともとトータルで非常にバランスのいいマシンだったが、マイナーチェンジを受けて魅力をさらに増している。通勤・通学はもちろん、買い物やツーリングに使っても満足度が高く、所有欲を満たしてくれる1台といえるだろう。
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