掲載日:2017年06月08日 試乗インプレ・レビュー
取材・文・写真/野岸“ねぎ”泰之
外観のスタイリングは、125cc版とほぼ同じだ。ヤマハのスポーツスクーター、マックスシリーズの共通デザインであるブーメランモチーフのフレームデザインを取り入れ、低く、流れるようなフォルムを実現している。155cc版はカラーリングにマットカラーを採用、シートにステッチが入っているなど、外装には多少の違いがある。
ヘッドライトはLEDを採用、ロービーム時には2灯、ハイビーム時には中央のライトがプラスされ、3灯となる。メーターはフルデジタルで、燃料計や時計、平均燃費などを表示できる多機能タイプ。白色バックライトを採用しており、速度表示が大きく昼間でもクッキリと見える。
ユーティリティ面では、フロント内側左に500mlのペットボトルが入るポケットを装備しているが、あまり大きくはない。また、センタートンネルを有する形状のため、コンビニフックの装備もないが、シート下のトランクスペースは深めで容量は約24Lとなっている。ヘルメットを収納する際は逆さまに納める形状で、ヘルメットを収めても多少スペースには余裕があるので、ちょっとした小物を入れることも可能だ。
気になったのは、パッシングやハザードスイッチを装備していない点だ。125cc版と同様とはいえ、通勤や通学といった日常的な移動手段として利用される可能性が高く、さらに、高速道路も走れる車両であることを考えると、他車に自分の存在を知らせたり、危機を告げる手段がホーンしかない、というのはいささか心もとない。コスト面での苦労もあるのかもしれないが、ライダーの安全に直結する機能だけに、改良を望みたいところだ。