

掲載日:2013年01月22日 試乗インプレ・レビュー
取材・撮影・文/田宮 徹
SRマックス300は、イタリアのアプリリア社が11年夏に本国で発表し、日本では12年10月に発売が開始されたスポーティなミドルスクーターだ。このモデルは、アプリリア社と同じく現在はピアジオ社の傘下となっているジレラ社のネクサス300と呼ばれるスクーターと、基本的には同じ設計となっている。
日本市場におけるアプリリアというブランド力の強化を担う1機種というのが、12年末段階でSRマックス300に与えられたミッションのひとつ。そんな背景もあり、車両価格は250cc超のイタリアンスクーターでありながら49万8000円と、かなり廉価に抑えられている。
このSRマックス300に使われるのは、エンジンや変速機などがリアスイングアームと一体化された、いわゆるユニットスイング式エンジン。親会社のピアジオ社が設計し、グループブランドを中心に様々な機種に採用されている、「クオーサー」と呼ばれる278cc水冷単気筒エンジンを搭載している。燃料供給はF.I.で、出力特性の切り替え機構は装備しない。変速機構は一般的な機械式CVTなので、変速モード可変システムも備わっていない。つまり、非常にオーソドックスな設計だが、このクオーサーエンジンは基本性能の高さに定評がある。
車体は、スチール製フレームを骨格とし、日本の標準的な250ccスクーターと比べればやや大柄で腰高なデザイン。前後15/14インチの大径ホイールを採用することで、高い走行安定性の実現が図られている。エンジン同様に車体も、この大径ホイールやアグレッシブなイメージの外装デザインを採用していることを除けば、かなりスタンダードな設計と言えるだろう。
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