

掲載日:2008年02月19日 試乗インプレ・レビュー
構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
スキの無い完成度、これがフォルツァZのファーストインプレッションとしたら、少し言い過ぎだろうか。基本的には前モデルのボディラインを踏襲しているが、より凝縮されたカタマリ感のあるボディは、スリムでありながら十分に存在感のあるスタイルを演出。テールやヘッドライトまわりも二灯式に丸型テールとなっているが、それぞれシャープさを増したラインを与えられており、リアまわりはより車体の中心軸に寄せることによってスポーティなイメージを確立している。無駄の無い流麗なライン、というのはこんなフォルムのこと指すのだろう。
ユーティリティの充実度は、ルックス以上に完成度が高められている。フルフェイスヘルメットを2個収納してもまだ余裕のあるシート下収納は、コンソールパネルのボタン一つでオープンし、荷物の出し入れが容易に行える。また、フロントの収納は2分割されており、左側についてはこれもグローブをしたまま押せるボタンで半ばまで開き、一度押し込むことでさらに開口部が拡大する。この効果は抜群で、高速道路の料金所でもカードさえ用意しておけば、スムーズに通行できてしまう。また、フロントカウルには最近流行のオーディオ用インストールスペースがあらかじめ設置されており、純正オプションオーディオのスムーズな装着が可能になっている。メーターパネルはアナログ指針に液晶のインフォメーションディスプレイを採用したもので、イメージとしてはハイクラスのセダンを思わせる仕上がり。あと、忘れてはならないのはシートの着座感で、長時間の走行でも疲労を感じにくい適度なクッション性が確保されており、フィット感も上々だ。タンデムシート側も同様で、このバイクが「2シーター」であることを実感させてくれる。この完成度、質感、充実度はまさにラグジュアリーという言葉にふさわしいだろう。
フォルツァZに採用されるシフトモードは、通常走行のD、スポーツ向けのS、7速マニュアル、そしてスロットル操作に合わせ自動でシフトチェンジを行うオートシフトモードだ。スタイルに合わせて好みの走りを楽しめる。
従来であれば穴あけなど大幅な車体加工が必要だったオーディオ機器。しかし、フォルツァなら純正状態でインストールに備えている。ホンダアクセス製のオーディオキットなら、ルックスを損なうことなくスマートな装着が可能だ。
スピード指針とタコメーターはアナログ、その他情報はセンターの液晶部分に表示される。シフトモードやポジションはタコ内に表示され、メーターともども夜間視認性も良好だ。液晶部分にはリアルタイムに燃費を表示する機能も搭載している。
シート下の収納は、63リットルと十分余裕のある広さ。今回の取材ではカメラ入りのデイパック2つと三脚を収納したが、まだ搭載が可能なほどだ。フロントコンパートメントもあわせればタンデムの一泊ツーリング程度なら余裕だろう。
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