モトグッツィ California 1400 Custom
モトグッツィ California 1400 Custom

モトグッツィ California 1400 Custom – 伝統のクルーザーが電子デバイスを満載して復活

掲載日:2014年02月19日 試乗インプレ・レビュー    

 取材・文/佐川 健太郎  写真/山家健一  動画/倉田昌幸  衣装協力/HYOD

モトグッツィ California 1400 Customの試乗インプレッション

モトグッツィ California 1400 Customの画像

見た目も走りも抜群に個性的
今のグッツィを体現した1台だ

美しいマシンだ。真横から見ると、縦置きエンジンとサイドカバー、マフラーが水平基調。タンクからシート、テールエンドにかけては一転して流れるようなラインを描く。「直線」と「曲線」を巧みに織り交ぜたコントラストが見事だ。そして、前後から見るとLEDデイライトで飾られたヘッドライトやリヤフェンダー一体式の補器類の斬新さ、車体の左右に大きく突き出したシリンダーヘッドの彫刻のようなデザインに目を見張る。マシン全体がアートを思わせる造形美に包まれているのだ。好みはあるだろうが、これだけで、個人的には買いだ。

モトグッツィ California 1400 Customの画像

巨大なエンジンは見た目に違わず強烈で、縦置きVバンクはアイドリング時からブルブルと身震いしている。まるで鉄でできた生き物のようだ。ただ、乗り出してみると意外なほどマイルドで、心地よい鼓動感はあるがフローティングマウントされているおかげで不快な振動はない。1400ccに迫る排気量とたった2750rpmで最大トルクを発生するエンジンが生み出す余裕綽々の走りは、とろけるように快適だ。

モトグッツィ California 1400 Customの画像

エンジンモードも試してみたが、最強の「スポーツ」にするとキャラが一変してドラッグマシンのような怒涛の加速を見せる。スロットルを開けると車体がリフトアップする縦置きVツイン独特のトルクリアクションも健在で、モトグッツィの個性として楽しめる部分だ。逆に最弱の「レイン」ではレスポンスも穏やかで、街乗りやのんびりクルーズに向いている。真ん中の「ツーリング」はまさにその中間といった感じだ。トラコンの「MGCT」については、通常はあまりお世話になることはないと思うが、例えば介入度を最大にすると急加速時などには直線でも作動する。それだけエンジンがパワフルとも言えるが、付いているだけで万が一の保険としての安心感は高いはず。ABSも同様だ。ちなみにブレーキのタッチは穏やかだが、その気になればスポーツモデル並みに強力で、クルーザーらしくリヤ側もしっかり効くタイプ。ABSも自然なフィーリングで、思い切りかけられるので安心だ。

モトグッツィ California 1400 Customの画像

300kgを優に超える車体と前後に長い車体により、さすがに取り回しは楽ではないが、一度走り出してしまえば不思議と重さの感覚はない。左右方向の動き、つまり車体を倒し込むモーションではジャイロ効果の影響が少ないという、これも縦置きVツインならではの恩恵である。足回りもしっかりしていて、ザックス製の前後サスペンションも適度に落ち着いたいい動きをしてくれるし、マシンキャラクター的にピッチングモーションを生かすタイプではないが、ロール方向の軽さを生かして見た目によらずコーナリングも軽快だ。ワイドタイヤのおかげでバンキングにもゆとりがあり、リヤからゴロンと寝ていく感じが気持ちいい。ちまちまとしたタイトコーナーより、本来は雄大なワインディングが気持ちいいし、さらに言うならば地平線まで続く大地をさすらうようなバイクだろう。

モトグッツィ California 1400 Customの画像

現実に戻って、信号停止では前寄りのステップから足を上げ下げするのがやや億劫ではあるが、シートは低めなので足着きには不安はない。ハンドル切れ角も十分で、電子制御で緻密に制御されたエンジンには極低速の粘りもあるので、重量にさえ慣れればUターンもスムーズにこなせると思う。

カリフォルニア1400カスタムは、今のモトグッツィの姿を体現した最新鋭のハイテククルーザーである。車格からすると駐車スペースも考えなくてはならないが、その圧倒的な存在感とゴージャスな造形美、味わい深いエンジンの鼓動は、きっとオーナーの所有欲をこの上なく満たしてくれるはずだ。

モトグッツィ California 1400 Customの詳細写真は次ページにて

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