掲載日:2012年04月09日 電動バイク生活
Text & Photo / GooBike
台湾を代表する二輪メーカーのキムコ。みなさんご存知の通り、原付や原付二種など、主にスクーターカテゴリーに力を入れるメーカーです。スクーターの本場ヨーロッパにおいても、その性能やデザインで大きな支持を得ており、いまや世界的に成功を収めているアジアの二輪メーカーと言えます。そんな同社は、早くからEVにも取り組んでおり、それが今回紹介するサンボーイです。
コンパクトサイズで納得質感が魅力どこかで見たことのあるような、日本車のコピー的デザインではなく、独創的で時に奇抜なアートワークを見せる台湾メーカーだけあって、サンボーイのデザインはこれまでに見たことがない変わったものと言えます。一見するとポップなスタイルですが、どこかスペーシーな雰囲気もあり、まるでカスタムスクーターのような出で立ちとも言えるでしょう。
乗車前に各部をチェックしてみても、さすがはキムコという作り。どういうことかというと、日本車に慣れた僕らからすると、価格的な安さを狙った電動バイクでは、各パーツの質感をはじめ外装パーツのチリが合っていない、などとちょっとした不満を感じることが多いのですが、台湾メーカーの製品はそうした部分での不満がほぼなく、日本車のクオリティに限りなく近いのです。原付といえどもそうした部分に拘る人にとっては、サンボーイの質感は納得いくものでしょう。
では試乗の話題に移りましょう。充電を終えたばかりの車体にまたがり、街中へ繰り出します。成人男性が乗るには少し小さいかな、と思う車格ですが、おそらく車両の位置づけとしては、電動バイクエントリーユーザー向けであり、主なターゲットは女性ユーザーではないかと思います。車両重量はわずか50kgのため、取り回しは非常に軽く、走り出してもその軽快な印象が変わることはありません。
最高速度は40km/hソコソコですが、到達するにはそれなりの距離が必要ですので、常用域は30km/h前後といえるでしょう。流れの早い大きな幹線道路などでの使用はオススメしませんが、それ以外のシチュエーションであれば、現状の動力性能にも大きな不満は出ないでしょう。また、スタイルこそ少し変わっている車両ですが、前後のブレーキ、サスペンションの動きは十分と言えるものです。特に、サスペンションは見た目以上によく動きますし、リアブレーキもロックさせられるほど効きは良好。足周りについては、車格や搭載するモーターにベストマッチな性能だと言えます。また、バッテリーが取り外し可能な設計なので、充電器を使用してバッテリーを屋内で充電ができますし、4時間で充電が完了するという点も大きな魅力です。
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| メタリックの色味が目を引きますが、車体デザインはかなり凝ったものです。パッと見ではわかりにくいですが、リアサスペンションはスイングアーム根元の真下に設置されるなど、車体づくりにおいても独創性を感じます。ただ、車体サイズは小さめですので、主に女性ユーザー向けと考えた方がよさそうです。 |
キムコ・サンボーイは、原付枠の電動バイクとして必要装備を備えた上で、使い勝手の良いバッテリーや女性にも親しみやすい車格、そして納得のいく質感を持っているため、使い道が自転車プラスアルファ、というレベルであれば、初めての電動バイクとして選ぶに相応しいモデルだと言えます。
SPECIFICATION - KYMCO SUNBOY ■全長 = 1,620mm |
■タイヤサイズ = 3.0×10
価格(消費税込み) = 19万8,000円(税込)専用充電器付き 取り扱い = オートサプライ |
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