掲載日:2019年11月27日 フォトTOPICS
取材・写真・文/河野 正士
EICMAにおけるrizoma(リゾマ)は特別な存在だ。それはrizomaがイタリアで生まれ、デザインコンシャスで、レーシングシーンから多くのフィードバックを得たハイクオリティなアルミ削り出しパーツ、いわゆるビレットパーツを数多くリリースしているから、だけではない。それはEICMA会期中のrizomaブースを訪れるとよく分かる。
ブースには、世界の二輪市場で話題の新型車を中心に、これでもかとrizomaパーツを装着した車両が、空間を贅沢に使用し展示されている。しかしそれらの車両は、じつにさりげなくブースに佇んでいる。近づかなければ、無数に散りばめられたパーツの存在に気がつかないほど、さりげない。しかしひとたびそれらのパーツに気がつけば、展示されている車両は市販車とはまったく違った表情を見せることに気がつく。そのさりげなく、かつパワフルなビレットパーツの数々こそrizomaの魅力であり、EICMAではそれを心置きなく楽しむことができる。
またブースは、つねに人で溢れている。高品質なパーツに心奪われる者、それらを装着した美しいカスタムバイクに目を奪われる者。ひとたびブースに足を踏み入れれば、滞在時間は自ずと長くなる。またここはビジネスの最前線でもある。rizomaを扱う世界中のディーラーが集まり、最新パーツを吟味し、こだわり抜いた細部の情報を仕入れていく。ブース奥のミーティングルームには、つねに張りつめた空気が流れている。
しかし午後にはいると、その空気が徐々に変わりはじめる。ミーティングを終え、緊張から解放されたディーラーの人々、またrizomaと関わり合いのあるさまざまな人々、アーティストなどがブースに集まりはじめ、人々の会話や笑い声は徐々に熱を帯びてくる。そして終了間際になるとDJが入り、人はさらに増え、クラブのような賑やかさになる。
そう、rizomaはEICMAにおけるバイクコミュニティの中心なのだ。そしてさまざまな人が交わることで新しいアイディアが生まれる。rizomaが唯一無二なのは、そのrizomaを中心としたコミュニティの力強さにあるのだ。
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