東海エリア(静岡県) カテゴリ:自然
2019-03-27 01:45:42 走行日:2019-03-24〜2019-03-24
グー!(50)
リターンした2015年に、中部道の駅スタンプ帳を買った。期限がないのでのんびり回っていたが、そろそろコンプリートしたい。そんな折り、24日の日曜日はまるっと走れることに。チャンス到来!
せっかく行くなら歴まちカードももらいたい。ならば観光もプラス。更に気になるグルメも発見。
ただ、距離を考えると日の出の頃に出発となるため、一番冷える時間になる。
寒暖差の大きいこの時期、24日の予想最低気温は氷点下前後、最高気温は20℃近く。走りやすさを考えると、荷物はかさばるが完全冬装備にグローブも冬とスリーシーズン用を用意した。
朝起きるとかなり冷え込んでいた。ヒーテックのスイッチオンで、予定より少し遅れて6時に出発。
高速に乗ると手が冷たい。ここ最近東名阪を走った時は感じなかったのに。山間部を走る新東名を選んだのは失敗だったかもと思いながら浜松PAでトイレ休憩。暖房が入っていて暖かい。つい、予定外に休憩が長くなった。
それにしても、この時期には珍しくキンと冷えた空気が気持ちいい。これは期待できそうだ。最高速度120km/hの実験区間を過ぎ、いくつかのトンネルを抜け、さあ、そろそろと思った時、予想以上の姿を見せてくれた。
富士山だ。
昨夜降ったのだろう。真っ白な雪帽子をかぶり、正に絵のような、これ以上ないという勇姿を見せてくれた。るんるん気分でチラチラ横目でみながら、長泉沼津JCから伊豆縦貫道へ。
実は、伊豆半島へはリターン前に1度来たきりで、2年前に30年ぶりに来た時は、船頭の後ろをついていっただけで地図を見ていないため、道がさっぱりわからない。
確かこの辺、といういい加減な記憶で大場函南インターで下りR136へ。ちょうどスタンドがあったので、給油して地図を確認。良かった、合ってた。
伊豆長岡駅にある観光案内所で韮山反射炉への道を尋ねた。バスは出たばかりだと言うのでバイクだと告げると、「この裏の踏み切りを渡るといいですよ」と地図で説明してくださった。
ありがたいと走り出して、すぐに後悔した。バイクと言ったのを原付と勘違いされたらしい。そこは、どう見ても車両通行止めのポールのある人道。でも、Uターンも出来ない細道。しかも坂で押して歩くのも無理。そこから90度左折で踏み切りを渡るしかない道。左の角にはご丁寧にコンクリートのブロック。勢いで線路へ突っ込んだらタイヤが滑って転倒、下手をすれば列車を止めてしまう。どうする?
考えても仕方ないので、チョー苦手な低速走行で体をずらしてバランスをとり、なんとか転けずに渡れた。ホッとした途端に冷や汗がどっと出た。まともな道へ出てから、富士山の見える場所で止まりクールダウン。
韮山反射炉はそこから直ぐだった。ちゃんとバイク用の駐輪場もある。
反射炉自体は、大砲を作るために江戸末期から明治初期にかけて鹿児島や萩など各地で作られたらしいが、当時の炉全体が残っているのはここだけで、明治日本の産業革命遺産として世界遺産に登録されている。
幸い、入場して直ぐに資料映像が上映され、終わると同時にボランティアの方が炉を見ながら説明してくださったので、わかりやすかった。実際に作られたのは18ポンドカノン砲らしいが、展示してあったレプリカは24ポンドカノン砲だった。
石炭を炉に入れ、1300℃の熱がドーム型になった天井に反射して鉄を溶かすことから『反射炉』と呼ばれているそうだが、近代日本の工業の礎となったと思うと感慨深いものがある。
そこから少し登った茶畑に展望台があり、富士山をバックに反射炉を見ることができると聞いて行ってみた。ところが、先程まではくっきり見えていた富士山は雲の中。2つの世界遺産を見れるスポットなのに残念。
さて、思ったよりも時間を取ったので、次の目的地、道の駅『伊豆のへそ』へ向かう。日曜日の市街地は渋滞していて、看板を見落とし行きすぎて戻ったりしつつ、ようやく着いた道の駅も満車の賑わい。スタンプを押すと、川の西側を通る抜け道へ。そこからK18で戸田(へだ)を目指す。
尾根をクネクネと走る気持ちのよい道で、富士山が綺麗に見えるスポットで写真を撮った以外は一気に戸田まで走った。道の駅も一旦はスルーして昼食の店へ。12時を回ってしまったのでどうかと思ったが、幸いまだ半分ほど空いていた。
ソロの利点、カウンターへ座りメニューを見る。『本日、ゲホウ入荷』とある。
ゲホウってなんですか?「ここの売りになっている深海魚ですよ。皆さん、それを目当てで来られます」
どんな魚ですか?「頭が大きく見た目はアレだけど、淡白で美味しいですよ」
おすすめは?「食べ比べセットですね。捕れた時しか食べれませんから」
頭まるごとの天ぷらが乗った天丼にも惹かれたが、せっかくなのでおすすめをチョイス。
間もなく料理が運ばれてきた。尾頭付きの刺身に天ぷら、味噌汁にはエビが入っている。「天ぷらは塩でどうぞ」
その迫力ある刺身に驚きつつ、一切れいただく。美味しい。柔らかい淡白な白身魚で甘味もある。
その間にも客が次々やって来て、あっという間に満席になり、待ちも出始めた。すると、6人がけのテーブルに座っていた男女がカウンターに移り席を空けた。
私の隣に座りながら「お邪魔します」と挨拶した女性に「バイクですか?」と聞かれた。はい、そうです。あなたも乗っていらっしゃるんですか?「いえ、主人が乗るんです」
隣のご主人がペコリと頭を下げた。
そこへ料理が来た。普通の天丼を注文されたようだが、それぞれ写真を撮っている。「せっかくだから、これも撮りますか?」と刺身の皿を差し出すと喜んでパチリ。ついでに味見しますか? 刺身も一切れずつ試食してもらった。
食べながらバイクの話をする。ご主人の愛機は隼とのことで、グラディウスもご存知だった。たいていは友人と数人でツーリングするそうで、ソロを珍しがられた。
あまりゆっくりもしていられないので、お先にと挨拶をして店を後にした。
先ほどスルーした道の駅へ戻ると、何やら賑やかにイベントをしている。中へ入ると深海魚のコーナーがあり、珍しいビン入り標本が置いてあった。特殊な色素で染めたという青と紫のダウオウグソクムシが目に留まったが、申し訳ないが買う気にはなれずスタンプを押すと次へ向かった。
来た道を引き返し海岸線を走るK17へ。深い青色の駿河湾の向こうに富士山が見える眺めは、見ていて飽きない。止まっては写真を撮っていたのでなかなか進まず、大瀬崎のビャクシン樹林は県道から眺めるに留めた。
伊豆でも西側はあまり混まないと聞いていたが、この辺りから車が増えてきてノロノロペースに。アップダウンはなくなり、入江に沿って走る海岸道路を数珠つなぎになって東へと向かう。
道の駅『伊豆ゲートウェイ函南』へ行くはずが、沼津市方面へ曲がってしまい渋滞に嵌まった。途中から進路を修正、民家の間を縫うように走り、ようやく到着した時には、左手が疲れていた。
ここも混雑していたので、スタンプのみで退散。これでスタンプブックコンプリート!
最後は三島神社。市街地は道が多くよくわからないが、とにかく北へ向かう。神社だから鎮守の森があるだろう。いつもながら大雑把に見当をつけ、川を渡ったところで地図を確認。間もなくだ。
そして、これまたいつも通り駐車場がわからない。参拝する時間はないので、路地の路駐でサッと済ませた。事前に確認しておけばいいのに、学習しないなぁ。
さあ、帰ろう。伊豆縦貫道を目指し、渋滞を覚悟したがノロノロは直ぐにほどけて新東名へ。富士山も見えていたが、目で見てわかるくらい朝よりも雪がなくなっていたのには笑えた。
ところが、新清水手前で渋滞の表示。まさか事故? 嫌な予感は外れ、自然渋滞だった。しかも、思ったより短い。ほっとして清水PAでコーヒーブレイク。再び走り出すと、また渋滞の表示。その繰り返しで、インターまでの所要時間は見る度に変わった。最後は引佐JCで事故渋滞に遭ったが、20時無事に帰宅した。
本日も無事故無違反、無転倒でした。
走行距離 約600km
燃費 25.1km/L
本日のレギュラーガソリン
141円/L(函南)、156円/L(高速)、131円/L(地元)
※このあと、週明け値上がりしました(TT)
深海魚『ゲホウ』の食べ比べ定食
上)尾頭付きのお刺身、奥に天ぷらが見えます。
柔らかくあっさりとした白身魚。ウツボやアンコウもそうですが、見た目よりも美味しいですよ(^^)v
下)定食全体です。お値段は1800円なり。
しっかり完食しましたよ〜
いろいろな場所から富士山を・・・
左上)K18の途中にあっただるま山高原レストハウスの横から撮りました。韮山反射炉で雲隠れしてガッカリしていたので、再び見れて嬉しかった〜
左下)K17の途中から。以前ブロス友の日記で読みましたが、この県道を走ると、海の向こうに富士山がずっと見えるので気持ちいいですね。
右)大瀬崎を望む展望台から。海に突き出た緑はビャクシン樹林で、海のすぐ近くなのに真水の池があるそうです。
スポット詳細情報