掲載日:2026年05月19日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


80年代後半、250ccクラスではオンもオフもこなせる「デュアルパーパス」が進化、今でいうアドベンチャーバイクのようなモデルが登場し始めていた。
オフロード寄りの大径タイヤと長いサスペンション、スリムで軽い車体にライトカウルを備えていることが特徴で、1987年発売のホンダ「AX-1」や、88年のヤマハ「TDR250」などがその先駆けとなる。
そこに1993年、カワサキから加わったのが「KLE250アネーロ」。車名のアネーロはスペイン語で“憧れ”という意味。また、一説ではオーストラリアの鳥“エミュー”がモチーフと言われている。そう聞くと、尖ったフロントカウルがエミューのくちばしに見えてくるから不思議(笑)。
細長く伸びたシートやアップマフラーに加え、手を守るハンドガード、エンジン下部のアンダーガードなどの装備はオフロード走行を強く意識していた。
一方、エンジンはロードバイクの「ZZR250」譲りである並列2気筒を搭載。頑丈なダブルクレードルフレームを採用していたこともあり、乾燥重量は146kgと少し重め。そのため、オフロードを軽快に飛ばすというよりは、高速道路から未舗装路までこなす「万能ツーリングバイク」という性格が強かった。現在高い人気を誇るセグメントに成長したアドベンチャーモデルに最も近い存在だったと言えるだろう。
多くの魅力を備えていたが、時代を先取りしすぎたのか、はたまた独特なカラーリングが個性的すぎたのか。残念ながら、当時はヒット作とはならなかった。








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