掲載日:2026年04月20日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち


1989年、カワサキが世に送り出したゼファー400が大ヒットした。本来のバイクが持っていた造形の美しさとバイクらしさが再認識され、ネイキッドブームが到来。同時にシングルやクラシック系のモデルも支持されるようになっていた。
1993年、そんな時代の波に乗るようにカワサキのエストレヤが生まれた。極めてクラシカルにまとめたスタイルが特徴で、その姿はまさに1950年代の名車「メグロ」のようだった。
新しく設計された空冷4ストOHC2バルブ単気筒エンジンは、直立したシリンダー、美しいフィン、バフ掛けされたケースなど、芸術品のような造形美を持たされた。さらに伸びやかなエキゾーストパイプ、歯切れよい排気音を響かせるキャブトンタイプのマフラー。ティアドロップ型ガソリンタンク、サイドカバー、スポークホイール、鞍型のシングルシートなどなど、まさに究極のクラシックバイクだった。
こんな風に書くとスタイルだけなのかと思われるが、クセのないハンドリング、軽量な車体、低いシート高(735mm)など扱いやすさから女性の人気も高かった。またエンジンも最高出力20PSと控えめだが、低中速域のトルクがあり、トコトコとゆったり走れる心地よさが好評だった。
その後、エストレヤはクラシック(レトロ)バイクらしい美しさと乗りやすさから不動の地位と人気を確立。95年にはダブルシートのRS、2006年にはメッキを各部に施したクロームバージョンが誕生。インジェクション化などが図られつつ、2017年のファイナルエディションまで続く、ロングセラーバイクとなった。








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