掲載日:2025年10月30日 フォトTOPICS
取材協力/ジャパンモビリティショー 取材・写真・文/小松 男


体験型コンテンツがてんこ盛りとなっているのもジャパンモビリティショー2025の大きな特徴です。見て体感して、未来を創造する。乗り物好きはもちろん。もし興味がない人であっても、間違いなく楽しめるイベントですよ!

2025年6月に国内民間企業初となる垂直離着実験に成功したホンダのロケットが実物展示。再使用型というのも魅力的。現在の段階ではサイズ的に人が乗るようなものではないですが、開発が進めば宇宙船も夢ではありません。
長年親しまれてきた「東京モーターショー」から名称を変更し、初めて「ジャパンモビリティショー」が開催されたのは2023年のこと。それから2年が経った今年、ついに「ジャパンモビリティショー2025」が開催されています。
小学生のころ、私は初めて東京・晴海の国際展示場で行われていた東京モーターショーに足を運びました。会場に並ぶ最新のバイクやクルマ、そしてまるで別世界の乗り物のように見えた煌びやかなコンセプトモデルを前に、子どもながらに胸が高鳴り、持っていったコンパクトカメラのフィルムをあっという間に使い切ってしまった記憶があります。その後、会場が幕張メッセへと移ってからも、私は足しげく通いました。
そして現在——あの東京モーターショーは、会場を東京ビッグサイトへと移し、「ジャパンモビリティショー」へと進化。かつての興奮を凌ぐスケールで、私たちを再び驚かせてくれます!バイクブロスマガジンズのウェブ記事を執筆している私が言うのもなんですが、SNSやネットニュースなど情報があふれる今の時代こそ、実際に会場に足を運び、自分の目で見て、触れて、体感することが一番です!
すでに速報レポートは各所で上がっていますし、どれを読んでも「はいはい、知ってる」と思われがち。だからこそ今回は、少し裏側の視点から、写真とともにじっくりとお伝えしていきます。きっと「行きたくなる」こと間違いなしです!

AIが暮らしに溶け込み、都市生活のすべてが自動化された100年後の東京を舞台にしたNetflix SFアニメシリーズ「Tokyo Override」。その車両が展示されています。ちなみにYAMAHAのメインブースとは別場所なので良く探してみてくださいね。

「Tokyo Override」の劇中に登場する車両に実際に跨って、レースシミュレーションゲームを体感することもできます。思わずはまってしまうこと間違いなし。アーケード版をリリースしても良いのでは!?

スーツケースサイズの塊から小型電動バイクへとトランスフォームする「TATAMEL BIKE」。原付一種規格で実際に公道走行可能。価格は49万8000円~。3Dプリントなどを使用しての国内生産。カスタマイズも楽しめます!

TATAMEL BIKEの製造販売を行っているKOMAが参考展示を行っていたコンセプトモデル「tatamo!」。これもTATAMEL BIKEと同様にコンパクトに折りたたむことができます。中央部分はトランクケースですが。他に換装することもできそうです。

折りたたんだ状態のtatamo!。この状態の時にはメーターディスプレイ部分が距離センサーを持った”顔”となり、人物をトラッキングして表情が変わるなど面白いコミュニケーション要素を持っています。AIを搭載してオーナーについてくる存在となるかも!?

スズキのブースに展示された“牛のう●こ”を原料として作られるバイオガスを使用して走るスクーター。実は少し前から話題になっていたのですが、インドにおいてバイオガスプラントが実際に稼働をスタートしており、すでに現実のものとなっています! ちょっと匂ってきそうですね……。

走行中のCO2を排出しない水素エンジンを採用したバーグマン。鼓動感や排気音などエンジンの魅力がありながら、カーボンニュートラルに貢献します。まだまだではありますが、水素ステーションの整備も広まってきているので、公道を走る日は近いかも?

前後にファットタイヤを履かせた初代スズキ・バンバンが登場したのは1970年代のこと。当初は原付でしたが2000年代に軽二輪クラスのバンバン200として復刻、そして今回のジャパンモビリティショーでは、電動化された「e-VanVan(e-バンバン)」が参考出品されました。

つい先日新型アドレス125が登場したばかりですが、クラシカルなそれとは異なる雰囲気で纏められた電動スクーター「e-アドレス」が展示されていました。世界戦略車という位置づけであり、すでにBEVスクーターが定着した国をはじめ人気が出そうです。

前回のジャパンモビリティショーで出品したMOQBA(モクバ)をブラッシュアップした「MOQBA2」。もはや、この格好になってしまうとそこいらを走っている姿が想像できないのですが、スズキは本気です!

続いてホンダのブースです。「EV Urban Concept」はディテールまでしっかりと作りこまれており、市販化も視野に入れていそうな雰囲気が伝わってきます。ただ、パッと見たところシートは硬そうです。デザイン的にはこのまま出してほしいですが……。

ホンダの電動二輪のコンセプトモデル「EV OUTLIER CONCEPT」。ふんぞり返るライディングスタイルとなるようでフロントハッピーにならないか心配ですが、前後両輪にインホイールモーターを採用しているので安心。NM4を思い出す!?

担当さんになんと言われようと、クルマもバンバン出します。張り出したオーバーフェンダーに『ブルドッグ(シティターボ2)』の再来か!? と騒がれていたホンダの「Super-ONE Prototype」。参考出品ではありますが、2026年を目途に販売予定となっています。

西展示棟1階では「Tokyo Future Tour2035」という一角があり、そこでは未来の東京を体感することができます。外骨格ロボットであるスケルトニクスを着用し戦うスポーツ「R-FIGHT」。ロボットファイトを体感できます!

鉄道会社との提携を通じて、空の移動をより自由で使いやすくするシステムの構築を目指しているSKYDRIVE。ジャパンモビリティショー2025の会場ではバーチャル体験を行うことが可能です。このほかにも”空飛ぶクルマ”的なものはいくつも展示されていました。

スバル(富士重工)のスクーター、ラビットをモチーフとし、スバルの社員が開発した電動キックボードのプロトタイプ「e-Rabbit」。ずいぶんとブラッシュアップされています。道路交通法も整備されてきた昨今、製品化も目前ですか!?

ヤマハのブースに来ました。まっさきに出迎えてくれたのは、スリムなボディラインが特徴的な「MOTOROiD:Λ」です。AI技術を用いて仮想環境で学習し、現実世界で動作を反映するとのこと。もはや乗り方すらわからないほどデザインコンシャス。カッコいい!!

水素エンジンを搭載した二輪車の実現を目指してトヨタと共同開発中の「H2 Buddy Porter Concept」。水素満タンでの航続距離は実測で100km以上ということなので、十分実用化できそうです。デザインも良くヒットの予感がします。

ブースの裏手に置かれていたeBike(電動アシスト自転車)のコンセプトモデル「Y-00B:Bricolage」レトロな雰囲気と高い質感で、人の目を惹きつけていました。20万円くらいで発売されたらヒット間違いなし。

これも電動アシスト自転車のコンセプトモデル「Y-00B:Base」。スリムでミニマルなデュアルツインフレームに、小型で一体感のあるバッテリーとドライブユニットを搭載しており、シンプルな構成に好感が持てます。

新たなドライビングプレジャーを提案する、3輪パッケージのフルオープン EV「TRICERA proto」。前後輪操舵を可能としており、独特の運転感覚を得られるだけでなく、走行音を奏でるデバイスも装備。やっぱりスリーホイーラーといえばヤマハでしょ!?

南展示棟1階は、トヨタ、レクサス、センチュリー、ダイハツの”トヨタ軍団”が占めています! 足を運んだ来場者を迎えてくれるのは、1936年4月に完成したトヨタ初の量産型乗用車「トヨダAA型乗用車」です。過去、現在、未来を繋げるブースなのです。

トヨタのブースで「なにこれ、かわいいっ!!」と思わずみんな足を止めていたのが「kids mobi(キッズモビ)」です。このような乗り物で子どもたちも興味を持ってもらえると未来は明るいですね。大人用もあっても良いかも?

ジャパンモビリティショー2025では、ほぼこのまま新型が出ると噂された「ハイエースコンセプト」が展示されました。ビジネスシーンだけでなく、トランスポーターとしても絶大な人気を誇るハイエース。製品発表も時間の問題かもしれませんね。

レクサスのブースで”ナニコレ?”と思った「LSマイクロコンセプト」です。先ほど紹介したキッズモビのアダルト版的な存在。中にはシートが設置されており、くつろいだ状態で移動することができそうです。オートパイロットが前提のようでした。

トヨタの最上級ブランドとして新たに位置づけされた「センチュリー」。ジャパンモビリティショー2025ではそのクーペモデルが公開されました。贅沢の極み、豪華絢爛な仕様に、国内外のメディアは一同圧倒されてしまいました。

ダイハツ・コペンの後継モデルに相当する「K-OPEN」も世界初公開。従来のコペンもかなりクイックかつオープンエアーなドライビングフィールがバイク的でしたが、次期モデルは後輪駆動が予定されており、より一層バイクのような感覚を得られそうです!

”伝統と革新”。そのバランスを上手くコントロールし、見事にユーザーに受け入れられてきた感のあるカワサキ。そのブースでは、メガヒットモデル「Z900RS」の新型と「Z900RSカフェ」がワールドプレミアとして発表されました。

2024年に鈴鹿サーキットにて、量産メーカーとして世界初となる水素エンジンモーターサイクルの公開走行を実施した「H2ハイドロゲン」ももれなく展示。登場を待っています。特別な人しか買えないと思いますが、後世に名を残す名車となるでしょう。

1963年に開催された第12回モーターショーでデビューした650-W1(通称ダブワン)。そのWシリーズが、現在登場から60周年を記念したアニバーサリーイヤーにあたり、現行Wシリーズと共に650-W1が展示されました。

bimotaもカワサキと同ブースに出展。2025年からWSBK(スーパーバイク世界選手権)参戦マシンのホモロゲーションモデルである「KB998リミニ」も展示されています。そもそもWSBKにおいて強かったカワサキベース。そのポテンシャルは計り知れません!

国内最高峰のタイヤメーカーであるダンロップからは、コンセプトモデルとして「アグレッシブアドベンチャータイヤ」が出展されていました。未舗装路での食いつき、オンロードでのグリップ力やコントロール性がありそうですが、トレッドパターンがとにかくカッコいい!

プレミアムサスペンションブランドとして知られるオーリンズもブース出展。世界最高峰ロードレースであるMotoGPにおいて、2008年以降すべてのチャンピオンマシンで、オーリンズは採用されてきました。








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