掲載日:2017年08月08日 取材で見つけた旧車バイク紹介
記事提供/Zeppanバイクス編集部 取材協力/昭和堂
※この記事はモト・メンテナンス別冊『Zeppan BIKES 23号』の『物件通信』を再編集したものです
女性やファミリー層など、誰でも簡単に乗れる機種の開発が進んだ1970年代後半、ホンダは自転車のようなフレームと14インチホイールを組み合わせたロードパルを1976年に、ヤマハはスカート履きの女性が足を揃えて乗れるパッソルを1977年に投入。ホンダはここに1980年の初代タクトで応戦した。
そして実用一本槍ではなくオシャレを意識したスクーターは、異業種とのコラボを選択し、2代目としてパリのファッションデザイナー、アンドレ・クレージュによるピンクのカラーリングが印象的なクレージュタクトを発表。これが各メーカーのスクーターがファッションブランドとの特別仕様車をリリースするきっかけとなった。
当時、タクトを買うかジョグを買うかで迷いに迷った昭和堂の福尾代表はこの年代のスクーターに人一倍思い入れがあり、程度の良い車両を見つけるとつい仕入れてしまう。CB750フォアやZばかりでなく、80年代スクーターにも熱いのが昭和堂なのだ。
シャープなラインと面の直線基調のデザインがウリの2代目タクトは1982年に登場。フロントパネルには風や泥跳ねを防止する可動式のウイングバイザーも装着。白いボディにピンクのクレージュカラーを配した「クレタク」は、地方の男子高校生のハートも射止めてしまった。
燃料計とオイルインジケーターを備えた大型メーターパネルは豪華な印象だ。クレージュ仕様のピンクはインジケーター部分にも及ぶ。
アンダーボーンフレームのロードパルでもスカートの裾が乱れることはなかったが、ステップボードがフラットになって足を揃えられることで女性ユーザーが激増した。純正オプション、社外品のフロアマットはオシャレユーザーの必需品だ。
タクトにはリアサイドに荷物収納トランクが付いたフルマーク仕様もあったが、クレタクは標準ボディのみ。テール、ウインカーレンズがカウル一体デザインなのが新鮮だった。
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