鹿児島の走りドコロ

掲載日:2008年12月28日 ツーリング情報局九州エリア    

2泊3日で走り抜けた
初冬の鹿児島ツーリング

こんにちは! 熊本のTAKです。11月の後半にいきなり気温が下がり、一気に冬らしくなってきましたね。関東や東北、北海道の友人と話すとき、彼らの多くは「九州は南国の島で、冬も暖かい」というイメージがあるみたいで、雪が降ることとか、氷点下になるという話をすると、びっくりされますね(笑)。それは北の厳しい寒さや雪と比べればなんてことはないレベルだと思います。以前、6月初頭の北海道に上陸したとき、最高気温が5℃だったのには泣きそうになりました(笑)。同じ時期の道東の方とかは、最高気温が氷点下でしたし…。そんな厳しい環境に比べると、九州は冬でも走れるところがたくさんあります。ただし、内陸や標高が高い場所では路面が凍結することもあり、油断していると転倒などの事故につながってしまいますので用心してくださいね。

イメージ前置きが長くなりましたが、5回目となる今回は、ちょっと足を伸ばして鹿児島の走りドコロを紹介しようと思います。大まかに走るルートを言いますと、鹿児島、指宿スカイライン、開聞岳、霧島高原といったところです。スタートは鹿児島にある「加治木IC」としましょう。熊本から鹿児島までのアクセスルートで一番シンプルなのは国道3号をひたすら下ることですが、交通量も多いですし、前回紹介した、球磨川ルートで八代から人吉、えびのに抜けるルートが下道では楽しめるでしょう。えびの高原のルートも紹介したかったのですが、今回は時間の関係上、高速を利用しました。加治木から国道10号で鹿児島方面に向かうと、すぐにシーサイドロードに入ります。目の前には現在も活動中の桜島。その大きくたくましく聳え立つ山を眺めながら快適に流せます。国道10号は、快走したあとに鹿児島市街地に入る手前でどうしても渋滞してしまうのが欠点ですが、今回はこの風景が見たかったため、あえて国道10号を選択しました。初めて訪れる方は時間に余裕があれば、高速で鹿児島まですっ飛ばすより、こちらの国道10号も一度走っていただきたいものですね。

薩摩富士と称される
開聞岳を眺めながらキャンプ

イメージ少し渋滞を過ぎたあと、とんかつのお店「開花亭(磯店)」があります。お腹もすいたし、せっかくの鹿児島…といえば黒豚(笑)! 契約農場から新鮮な豚を仕入れ、ドレッシングやソースなどにもオリジナルのものを使用する、こだわりのあるこの店はオススメです。ちょうどお昼時というのもあってか、店内は満席。15分くらい待ってやっと席につけました。独特のイントネーションの鹿児島弁丸出しで接客をしてくれる店員さんの声を聞くだけでどこか癒されます(笑)。熊本の隣の県といえど、鹿児島や宮崎の方言はまるっきり違って楽しいものです。席によっては海の向こうに桜島を眺めながら食事できますし、味もボリュームにも、きっと満足できますよ。

イメージさ、お腹も満腹になったところで走りましょうか! ちょっと眠いですが(笑)。鹿児島市街地を抜け、国道225号でさらに南へ。そして県道20号線で谷山ICへ。ここから「指宿スカイライン」に入ります。略して『いぶすか』だそうです(笑)。指宿スカイラインは、鹿児島市から指宿市までを結ぶ有料道路で、薩摩半島を尾根づたいに通る山道です。指宿までは国道226号で海沿いを走るルートでも向かえるのですが、今回は走りも景色も楽しめる指宿スカイラインを走ります。谷山ICからぐいぐい高度を上げ、その後はアップダウン、高速コーナーから低速コーナーまで表情を変えてくれるワインディングが続きます。前半のしばらくは展望所がいくつかあるものの、トイレが無いため心配な人は谷山ICから乗る前に済ませておくことをオススメします。左には桜島、右には知覧。ときおり広がってくれる左右の対照的な景色が晴れた日には最高です。ここを初めて走ったのは数年前の正月の夜中だったのですが、寒いは何も見えないはで泣きそうでした(笑)。今回でここを訪れるのは4度目なのですが、2度目に昼間走ったときには、「こんなにいいとこだったんだ!」と初めて感心したものです(笑)。

イメージ指宿スカイラインも後半になると、薩摩富士と呼ばれる開聞岳が見えてきます。その名の通り、富士山のようにみえる見事な形をした開聞岳。その麓にある「開聞岳ふれあい公園」という場所がこの日にキャンプする場所です。県道17号線からそのまま道なりに県道28号線で南に下れば、池田湖を通りキャンプ場にたどり着けますが、食材の買い出しのため、県道236ののどかな道を使って指宿市街に出ます。国道226号沿いにあるスーパーで買い出しし、そのまま国道を走って開聞岳へ。途中、開聞岳に沈み行く夕陽がとても幻想的でした。スーパーで何を買ったのかと言えば…枕崎産カツオのタタキ! 1年前も同じ場所でキャンプしたのですが、そのときにたまたまスーパーで買った枕崎産の取れたてのカツオのタタキがこれまでにないほど美味しかったので、今回も2パック購入。テントを立て、これをつまみにしながら酒を呑みます。外で食べるからおいしいというのもあるかもしれませんが、現地の取れたてでリーズナブルなこのタタキを食べるためにここまで来た! そう言っても過言ではありません(笑)。

篤姫バーガーを堪能し
2日目のキャンプ地へ

イメージ翌日、キャンプ場をあとにしてから県道28号線で池田湖を通り、国道226号に出て「道の駅指宿」へ。友人の紹介で、ここの『篤姫バーガー』を食べることに。注文してから焼いてくれる、できたての篤姫バーガー。まずボリュームにびっくり! そして美味さに舌鼓です。それをむさぼる僕らを見て、おばちゃんが興味を持って「それ何?」と尋ね、すぐさま買いに行かれていました(笑)。相当おいしそうに見えたのでしょうか? ここでも満足できたお腹とは対照的に、空は今にも雨が降りそう…。国道226号で鹿児島市内に戻り、県道219で谷山IC方面へ。途中、小雨から強くなってきたため、ガソリンスタンドでカッパを着て再出発。行きで指宿スカイラインに乗った谷山ICから、今度は北上し、そのまま高速に乗ります。交通量が多い鹿児島市街をパスし、「隼人東IC」で降ります。国道223号で霧島温泉郷に向かいましょう。道中、日当山温泉などこの辺りは温泉も豊富なため、休憩代わりに立ち寄ってみるのも温泉好きな方にはたまらないでしょうね。

イメージ街中を抜けると、国道223号は適度なワインディングへと表情を変え、天気は微妙ながらも、道の両端に連なる木々の鮮やかな紅葉が少し冷え込む身体を暖めてくれます。2日目の宿泊場所は霧島高原国民休養地。僕の中のキャンプ場ランキングで九州ではトップに入る場所です。広大な芝生サイトに霧島高原の山が並び、さらには場内に温泉付き? テントを張ったあと、わざわざバイクを出さずに歩いてすぐの場所にある温泉に入れるのは嬉しいですよね! そして上がったあとは当然コーヒー牛乳です(笑)。薪を調達し、冷え込む夜も焚き火で温まりながらぼんやりと夜を過ごします。ただ走るだけでなく、日常から飛び出してこうしたゆったりとした時間を過ごせるのもキャンプツーリングの醍醐味ですね。

今回は鹿児島の走りドコロの紹介でしたが、この旅で紹介できたのはごく一部です。九州は阿蘇だけでなく、鹿児島や宮崎でも旅を楽しむことができます。みなさんそれぞれのスタイルがあるかと思います。メインが温泉だったり、走りだったり、食べ物だったり…。そんな贅沢な要求にも、南九州は十分に応えてくれる場所ですよ! 突然の話ですが、編集部の方によると、年始からこのツーリング情報局がリニューアルするそうです! 残りもう1回の予定でしたが、5回目の今回が僕のレポートの最終章。文面と写真だけで、皆様にどこまで九州の無限に溢れる魅力を伝えきれたかは正直自信がありませんが、このレポートをきっかけに九州内外関わらず1人でも多くの方が、九州のツーリングを楽しんでいただけたら幸いです。5回ものあいだ、お付き合いいただき、本当にありがとうございました。ブログの方はこれからも続けて行きますので、お気軽に遊びに来てくださいね! 皆様と、どこかの旅の空の下で逢えることを楽しみにしています。。

スポット紹介

とんかつ開花亭 磯店

住所/鹿児島県鹿児島市吉野町9688-3

電話/099-246-2222

営業/11:00~22:00

定休/元日

道の駅 いぶすき

住所/鹿児島県指宿市小牧52-4

電話/0993-27-9022

営業/8:30~18:30(10月~3月 8:30~18:00)

定休/年中無休

霧島高原国民休養地

住所/鹿児島県霧島市牧園町高千穂3311

電話/0995-78-2004

URL/http://593941.com/

TAK
プロフィール
TAK

25歳。熊本県在住。リトルカブからバイクライフをスタートさせ、現在はハーレー「FXDL」に乗る。平日に仕事をこなしつつ、走行距離はここ数年平均して年2万kmを越え「バイクがあればメシ抜きでもいい」とストイックに走る日々。

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