
掲載日:2014年03月11日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
啓蟄(けいちつ)とは、冬ごもりのために土の中で眠っていた虫たちが目覚める季節で、現在の暦では3月6日頃だそうだ。まだ肌寒いが日ざしも徐々に暖かくなり、バイクも冬眠から目覚める季節でもある。そんなとき、前稿の要領でバッテリーをビンビンに充電しても、しばらく乗っていなかったバイクはエンジンがかかりにくいことがある。エンジン始動の基本は以下の通り。
1.キルスイッチがRUNの位置になっていることを確認する。
2.エンジンキーをOFFのまま、キックペダル(あれば)を数回踏む。
3.キーをONにしてチョーク(あれば)を引き、アクセルを閉じたままセルスイッチを押す。
チョークを引いていたらアクセルを開けないのがコツ。右手でスイッチを押すと反射的にアクセルを開けてしまいがちなので、そうしないように、左手でスイッチを押す新しいクセをつけるのも手だ。また、セルモーターのスイッチを押して、およそ3秒以内にかからなければ、10秒以上休ませてから再トライするのもコツ。スイッチを長い時間押したり、休ませずに連続して押したりすると、ただバッテリーが減るだけだ。
お酒やワインをボトルからグラスに出すと酸化しやすいのと同じように、ガソリンもキャブレターに入ると腐りやすい(特に夏場)。そのため、キャブレター車は、燃料タンクのコックをOFFにしておくと良いだろう。ちなみにキャブレターは、トイレの水タンクと似た構造だ。あれは何かの拍子に、水が流れっぱなしになって困ることがある。それと同じように、キャブレターからガソリンが漏れてしまうことがある(オーバーフローと呼ぶ)。そうなると燃料タンクが空になるまで止まらないので、ガソリンがもったいないし危ない。そのオーバーフロー防止のためにも、コックをOFFにしよう。慣れないうちはコックをOFFのまま走り出してしまいがちだが、ふたつ目くらいの信号でエンストするので体が覚えると思う。
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