『ツーリングのつぼ』

旅の宿(1)

掲載日:2012年10月02日 タメになるショートコラム集ツーリングのつぼ    

Text/Kosuke KAWAI

タイトルに「旅の宿」と書いた。それは、バイクツーリングには “旅” という言葉が似合うと思うからだ。グループだとホテルの大宴会場かもしれないが、ソロツーリングの寝床は “宿” だろう。たとえそこが高級ホテルだったとしても…。

日帰りではなく泊まりで行くツーリングの場合、その方法は大きく分けて、キャンプと、それ以外に分けられる。キャンプの話は今までも、そしてこれからも続けるので、本稿ではそれ以外の、宿に泊まることについて書きたいと思う。

一般的な価格順に、まずはホテル。宿泊に難しい技術は必要なく、ただサイフの中身と相談して、受付係に宿泊したい旨を伝えれば良い。ドアマンがいるランクを選ぶことを推奨するが、私は近寄ったこともないので詳細は不明だ。旅館や民宿などは、宿により温泉設備や料理自慢など個性があり、泊まり方はホテルに準じる。

現実的におススメしたい宿は、ユースホステルだ。ユースと聞くと、昔を知っている人は、顔をしかめたり遠い目をしたりするかもしれない。昔のユースは、味気ない部屋で禁酒禁煙と皿洗いの鉄則があり、そして全員が強制参加という夜のミーティングでは、ギターを抱えた長髪のお兄さんが出て来て「さあ、みんなで歌おう」となったのだ。

しかし、現在ではすべてが違う。建物がおしゃれなログハウスだったりするのだ。宿泊の基本は、男女別の相部屋に二段ベッドのままだが、希望すれば個室があるユースもある。禁酒どころか、缶ビールの自動販売機があるのも普通だ。それどころか地元のワインや日本酒を飲みながら、地元で採れた新鮮な食材を使った食事をウリにしているユースもある。

あの変な踊りが懐かしくもあるが、現在では、そのほとんどが “普通の” 宿になっている。自分のベッド以外は共用なので、開放的なシェアハウスのような雰囲気だ。料金はユースにより異なるが、たいてい1泊 3,000 円の前半。ちなみに東京都内でも、神楽坂や浅草にユースホステルがある。終電に乗り遅れたら、利用してみてはいかがだろうか?

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