
掲載日:2012年04月24日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
アラスカをツーリングしていた頃は真夏だったので、晴れていればキャンプも快適だ。がんばればTシャツ一枚でもいられる。しかし、天気が崩れたり山岳地帯に入って標高が上がったりすると雪が降り、シュラフカバーやインナーシュラフをつけても寒い環境に急変した。こういう時は、ニット帽をかぶって手袋をはめて、首にバンダナやタオルを巻くと暖かくして寝られる。特に表面積の大きな頭を覆うと寒さに効くと思う。
真冬の北海道をキャンプツーリングしたことのあるキトクな同志なら理解してもらえると思うが、朝起きるとテントの天井やファスナーが凍っていることがある。原因は自分の息や汗だ。同じ理由から、寒いからといってカッパを着て寝ると、自分の汗がこもるので逆に冷えてしまう。靴下を重ねすぎるのも、同様の理由からお薦めできない。
また、足元にライディングジャケットや荷物用のザックをかぶせても、たいてい寝返りでズリ落ちてしまうだろう。かといって、ズレないようにジャケットのファスナーを閉めるとかなり窮屈に感じる。寒くてどうしようもない時は、寝袋の中の足元にTシャツを着せたり、カイロや湯たんぽを置くといい。お湯をペットボトルに入れて、靴下でカバーすると湯たんぽの代用になる。
よくしたもので、シュラフには外側と内側につける、それぞれ薄手のカバーが用意されている。ダウンシュラフを雨で濡らさないように、外側のシュラフカバーにはゴアテックス製がいいだろう。内側のインナーシュラフには、肌触りの良いシルクがお薦めだ。どちらも畳めば手のひらに収まるサイズになるし、今は値段もかなり安くなっている。
夏用の薄手のシュラフや、冬用に厚手の専用シュラフも売られているが、そこまで本格的に買いそろえるのは先でいいと思う。まず3シーズンシュラフがひとつあれば、暑い時は単なる敷物として使い、寒い時はシュラフカバーとインナーシュラフと組み合わせれば、通年使うことができる。
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