
掲載日:2012年02月28日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
「え~、まず周囲の環境を観察することからキャンプは始まっています」
そこが管理されたキャンプ場ではない場合、動物の足跡や痕跡があったり、けもの道や水場の近くにテントを張るのはN.G.だ。お互いの接近に気がつかず、出合い頭という危険があるから。その動物がウサギやアルマジロならかわいいけれど、熊やライオンだと、とても1人では食べ切れない。私は小食なんだ。
これは危険ではないけど、ビーバーの巣の近くにテントを張ると、彼らは縄張りに侵入した敵 ―この場合はキミだ― を排除するため、家族総出で入れ替わり立ち替わりわざわざテントの前まで来て、オールのような尾で水面を叩き、一晩中びったんびったんうるさいので気を付けたほうがいい。
それらをクリアしたら、次に地面をよく観察すること。平らで柔らかい草地がベストだ。そして傾斜や尖った岩、または地雷がないかを確認してからグランドシートを敷く。その上に横になって実際に寝る姿勢をとると、微妙な傾斜や凹凸の有無が分かりやすい。
人間の感覚はシビアなので、少しくらい地面がナナメになっていても「ま、いっか」と考えてテントを張ると、眠りが浅くなったり、夜中に目が覚めたりするので手を抜かないようにしたい。小石などは丁寧に拾ってよけておくと安眠できる。
ちなみに床に敷くグランドシートは、テントの床面積と同じ大きさが基本で、絶対にレインフライより小さいサイズにしよう。そうしないと、グランドシートの上に、雨水が全部溜まってしまうからね。
もしキャンプ場なら、景色や炊事場などの設備から、キミが重要視する場所の近くに張ると快適だろう。私ならまず平らな場所を優先して、次に景色のいい場所を考慮に入れる。そして最後に炊事場に近い場所かな。トイレに近いと便利そうだけど、距離が近すぎると、あまりいい気分はしない。
こうして場所をよく見極めてから、初めてテントとフレームを収納袋から出すことだ。
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