
掲載日:2012年01月31日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
時が経ち、宴会キャンプとか海外を走ってみたいとかを考えるようになると、さらに多くの荷物を積む必要がでてくる。残るはリアシートの両側につけるサイドバッグ、アメリカ風に呼ぶとサドルバッグが便利だろう。
以前使っていた完全防水がウリのサイドバッグでは、容器からこぼれたサラダ油をもらさず、すべての物を油まみれにした思い出の桜島ユースホステルでは、路肩に降り積もる火山灰と、一晩中サラダ油を落とすために洗い物をしていた記憶しかない。
3日3晩ほど雨が降り続くと、持っていた文庫本やガイドブックは、川原の有害図書のようにガビガビになってしまう。これは物を出し入れするうちに、内部に水分が入ってしまったのが原因だろう。そもそも、濡れた物と乾いた物を一緒に入れておくと、どういう科学の法則か、全ての物が湿ってしまう。いつか乾いた物が勝つのではないかと実験を繰り返すが、今のところ全敗している。
防水のバッグは雨の日に心強いが、快晴の日には手間に感じる。入り口を何度も折る方式だと出し入れが面倒くさいし、比較的開閉が楽な防水ファスナー式では力が必要だ。また、転んだり溶かしたりして穴を開けてしまうと、さっきまで防水だった便利な機能が、一瞬でなくなってしまう残念さを感じることができるだろう。
オフロード車などのアップマフラータイプでは、バッグが車体の外側から内側に押してしまうため、サイドカバーが溶けてしてしまうので気を付けてほしい。これはマフラーとサイドカバーの間に適当なサイズの木の板(カマボコの土台など)を挟んでおくと防止できる。ちなみに、缶ジュースを潰しても代用できるが、排気熱を伝えやすいので長時間の使用はできない。
危険防止のため、スプレー缶やキャンプ用の燃料ボンベ、ガソリンバーナーなどの可燃物は、マフラーのない方へ収めて欲しい。シベリアをツーリング中、サイドバッグに入れた CRC 5-56 を爆発させた友人がいる。
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