
掲載日:2012年01月17日 タメになるショートコラム集 › ツーリングのつぼ
Text/Kosuke KAWAI
旅の道具をオートバイで持ち運ぶ方法として、リアシートにメインのバッグを取り付けるのが一般的だろう。そのバッグは何が一番適しているだろうか。その答えは人によって異なる。バイク用として市販されているツーリングバッグや防水バッグ、そして雰囲気重視で布製のバッグなどもある。
初めてのツーリングは、ほとんどの人と同じく、そのへんに転がっていた高校生時代に使っていたスポーツバッグを、100円ショップに売っている黒い生ゴムで無造作に縛って出発した。明らかに金銭と知識の少なさで選んだバッグも、ゴミ袋で包んだはずなのになぜか雨でずぶ濡れの寝袋も、九州に上陸するあたりには孤高の旅人を演出する小道具に思えた。
「ま、こういうモンだろ、旅ってのは。硬派だ。」
という今までにない高揚感で満たされた間違った思いは未発達な男性に多く見られ、外見を高価な製品で飾ること(ゴアテックス製品を着たりハゲを隠すなど)を潔く思わない美意識と合致する。
ゴムひもでグルグル巻きにされたスポーツバッグでは、しばらくすると雨が降ってもカッパが取り出せないことを経験し、食パンが変形することに絶望する。そして、ほとんどの物がバッグの外にコンビニ袋でぶら下がる頃に、石垣島の米原キャンプ場あたりで「日本一周中です」などという余計なライダーに出会い、色々なバッグを知ってしまうようになる。
ここがひとつの境目だ。そこで “バイク用のツーリングバッグを買おう” と思うのが正常進化であり、そうすれば将来は明るく楽しい家庭を築くこともできるであろう。会社での大きな出世も期待できる。
バイク用のツーリングバッグは、たいていシートに取り付けベースを装着して、バッグの底部分とバックルなどで脱着する構造になっている。そのため、移動途中でも物の出し入れが簡単にできるのが特長だ。サイズは豊富にあるので、帰りに増えるお土産の分まで容量を考えて選んで欲しい。
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