『ウェア屋さんのひとりごと』

いくら暑くても半袖はご法度!(その1)

掲載日:2012年05月24日 タメになるショートコラム集ウェア屋さんのひとりごと    

Text/Junichi FUJIMOTO ( RS TAICHI )

ついこないだまでは「肌寒いなぁ」と思っていたら急に暑くなるというシーズンが続いている気がしますが、ここ数年は本当に春が短くなった様に思いますよね。外気温が25℃を超えるとさすがに「暑い」と感じてしまい、我慢し切れずにジャケットを脱ぎ捨て、Tシャツ1枚で走ってしまうなんて事はありませんか? “ライディングは長袖、長ズボンが必須” ということは常識的に言い続けられていますが、今頃の時期から夏場にかけて、恐ろしくなるほどの薄着でライディングする人を見ない日は無いと言ってイイでしょう。いや、その気持ちは分からないでもないのですが…。

実は私は、18歳の時にTシャツとGパンでワインディングをグルグル走り回った挙げ句、大転倒を喫して右膝を折る大ケガと全身は擦過傷だらけになるという、悲惨な体験をしたという経緯があります。当然のことながら、周囲の先輩方から大叱責を受けたのは言うまでもありませんが、その当時の傷跡は20ウン年経った今も、私の身体にクッキリと残っていて、今でも当時の記憶が蘇った時などは背筋がゾッとしてしまうほどです。

まあ一部の愚か者が経てきた “若気の至り” はさておき、こんなお話をすれば「オートバイって危ないやん!」と言われそうですね。そう、バランスを崩せば転倒するし、転倒すれば必ずと言ってよいほどケガをするという、危険な一面を持ち合わせている乗り物とも言えます。それでもオートバイならではの心地よさやスリリングさ、自分で操っているという独特の感覚等々…やっぱりオートバイに乗ることって、楽しいんですよね!

そこでまず、オートバイに乗るための身なりをシッカリすることから考えませんか。私がショップに居た頃はよく「私は下手だから、こんなイイ物じゃなくても…」という声を聞きましたが、それは違います。キャリアの浅い方は転倒によるケガを負う可能性が高い訳ですから、安全装備はシッカリした物を選ぶという意識を持つべきです。逆にキャリアを重ねた方は、自身の貴重な経験に基づいて拘ったモノ選びをしているので、つい「自分は初心者、あの人はベテラン」という線引きをしてしまいがちですが、“安全” への対策に関してキャリアは全く関係ありません。“万一” が起これば初心者もベテランも関係なく、必ず自身に手痛いダメージを負ってしまうのです。

という訳でひとまず “痛い” お話はここまでにして(注:筆者の “痛い話” は始まると止まらないので)、次回は本題に戻り “何をどうすればよいのか” をお話ししていきましょうか。

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