【新型コロナに負けるな!ガレージライフ】レースからツーリングまで楽しむバイクたちと、ドラッグレースに参戦するヘルキャットの基地

掲載日:2020年12月25日 フォトTOPICS    

写真・文/小松 男
※この記事はガレージライフアメリカン09号(ネコ・パブリッシング発行)にて掲載したものを再編集しています。

この度の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に罹患された皆さまに心よりお見舞い申し上げます。バイクブロスマガジンズでは「新型コロナに負けるな!」というコンセプトにより、パソコンやスマホを使い自宅で楽しめる記事として、バイクのガレージライフを楽しむオーナーインタビューをご紹介。憧れのガレージライフに夢を馳せていただければと思います。
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奈良県 I邸 設計/ガレージビルダーズ

将来を見据えたこと、ちょうど家の目の前の土地が売りに出されたことなど、数々のチャンスが重なり新しい住まいを建てることを決意したIさん。ご主人の希望はガレージのある家で、土地を購入した不動産屋の紹介で足を運んだのは、アメリカンガレージを得意とする『ガレージビルダーズ』で、これがガレージライフにのめり込むきっかけとなったのだ。

ヘルキャットと出会い変わった生活
ガレージという夢の空間を作り上げた

これまでに数多くのガレージやガレージハウスを取材してきたが、一番大きなポイントとなるのは“土地”選びだと思う。周囲の環境、土地の形状、価格、すべてにおいて注意深く考えたいものであるし、クルマが出入りするガレージとなればさらに気を付けたい。ここで紹介するI邸は傾斜地にガレージハウスを建てた例だが、高低差をポジティブに活用していた。

ことのきっかけは、おととし奥様の母親が少しの間I家で生活したことだった。その際に将来的なことを考えて、新たに家を建てる構想を練り始めたという。

「以前の家の目の前の土地がちょうど売りに出されたのです。傾斜地だったことやガレージハウスにしたかったことを、土地を仲介してくれた不動産屋に話したら、同じ町内の『ガレージビルダーズ』を紹介してくれ、その足で向かいました」とご主人は話す。ガレージビルダーズはこれまでも傾斜地でガレージハウスを建ててきた実績を不動産屋が知っていたのだ。

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バイクはご夫婦が出会った頃からの共通の趣味。ストリートモデルはガレージに、2台のレーサーは普段『バイクサービス NARA』でメンテナンス、保管をしている。

ガレージビルダーズでの打ち合わせは初っ端から盛り上がった。それというのも、モデルガレージハウスのガレージに、ダッヂ・チャレンジャーのヘルキャットが置かれているのを見つけ、その話題で持ちきりとなったからだ。元々バイクレースを楽しんでいたIさんと、ヘルキャットでドラッグレース参戦しているガレージビルダーズ代表の松本氏は意気投合。新築ガレージハウス構想の裏側で、ヘルキャット購入プランも始動した。とはいえヘルキャットなど国内でそう簡単に手に入るものではないのだが、ちょうど松本氏のところに新型が日本に輸入されるという話が転がり込み、それが現在Iさんのガレージに収まることとなったのだ。

ガレージの話題に戻ろう。通常だと擁壁を作り対応することになる土地であるが、ガレージビルダーズでは、ガレージ側は深基礎を用いて道路との高低差をなくし、テラス側は高基礎とウッドデッキを活用して対応した。その結果、下側のグランドから見ると何とも巨大なガレージハウスとすることができ、コストも抑えるという結果となった。

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一般的には擁壁を作り、そこに家を建てるが、法面を残し高基礎としながらバルコニーを設置している。迫力のある外観に仕上がった。

ガレージの中はかなり広々としたスペースで設定されており、そこに先ほどのヘルキャットのほかご夫婦で楽しまれているというバイクが数台収まっている。作業台の設置や壁面を活用したデコレーションなどもされておりガレージライフを楽しまれている様子がよく伝わってくる。ガレージ部分は道路との高さをなるべく揃えたいため土地が削られている。それに対し居住部は高い位置になるため、室内とガレージの間に設置されたフィックス窓からはガレージを見下ろす格好となり、これがまた雰囲気が良いのである。

「これまでバイク一筋で楽しんできましたが、ヘルキャットを購入し人生が変わりましたね」と話すIさん。オーナークラブでのツーリングやドラッグレースへの参戦など、多くの仲間を増やし楽しんでいる。

ドライウォールに暖色のペイントを施し
ぬくもりのある室内空間とした

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左上_ガレージビルダーズが採用するガレージドア。ぱっと見観音開きに見えるが、実はオーバースライダータイプだ。左下_角地に建てられたI邸、ガレージ前の道路が坂道となっていることが分かる。右_ガレージに悠々と収まるダッジ・チャレンジャー ヘルキャット。新車時からドラッグレースを楽しんでいる。

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ガレージからエントランスへは直接行き来できる。各フロアは階段5段分の高低差となっている。作業台はDIYによるもの。

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ヘルキャットが収まる側のガレージ後方にも室内との間にフィックス窓が設置されており、ダイニングからもガレージが見える。

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左上_OSB合板の角部分をルーターで丸く削り落としている。簡単なことだが、こうするだけでも質感が上がる。左下_バイク側のガレージは普段2台置きとしているため、作業するスペースも広く持てる。ヘルキャットがあっても狭さを感じさせない。右_ダルトンのデッドストックツールキャビネットは、静岡の『マキシガレージ』で手に入れたもの。CBR600RRは奥様の愛機で、ひとりでも北海道や九州にツーリングに行くアクティブなバイクライフを楽しむ。奥様のツーリング中、ご主人はお留守番だとか。

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左上_これまでレースなどで使ってきたヘルメットは、想い出としてガレージ内にディスプレイしている。大判の星条旗も効いている。左下_ I邸では全館空調が採用されており、オールシーズン快適に過ごすことができる。右上_レース参戦時に履くフージャーのドラッグタイヤもヘルキャットのガレージに良く似合う。右下_ロサンゼルスのサインプレートで、配電盤を隠している。良いアイデアだ。

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左_ガレージビルダーズは大屋根を活用して2階部屋を作り上げる。天井が低く抑えられ隠れ家的雰囲気が生まれる。右_息子さんが帰省した際にも使っているというゲストルーム。トップライトを備えており明るい。

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DIYで作り上げたワークスペース。クルマ、バイクだけでなく、モデルガンにプラモデル、アウトドアスポーツなど、Iさんは多彩な趣味を持つ。

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ダイニングキッチンエリアからヘルキャットのガレージが見える。やや上方から見下ろす形なので圧迫感もない。

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リビングエリアは天井まで吹き抜けとしており、広々とした開放感がある。LDKはイエロー系の塗り壁としている。

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左上_奥様の部屋はピンクで纏められている。当初別の色を希望していたそうだが、実際に完成するととても気に入る色となった。左下_エントランスはバリアフリーとしており、部屋との段差をなくしている。右_ハウスメーカーも見て回ったがしっくりくるものが無かったと言うIさん夫妻。ガレージビルダーズとの出会いで夢を実現した。

■OWNER'S CHECK
●我が家のここがお気に入り
室内とガレージの一体感が気に入っています。
●ちょっと失敗
特になし。
●これらからの夢
これからは、実用的で好きなものしか置きません。
●読者へのアドバイス
当初ハウスメーカーに相談した際は擁壁を作らなければならないと言われ、高額なコストが掛る土地だと懸念がありましたが、ガレージビルダーズのおかげで、その土地を活かしながらさらにコストを抑えた家づくりができました。デメリットに思えることでもアイデア次第でメリットとなるかもしれません。

■PLANNING DATA
施主●Iさん
家族●ご夫婦
所在地●奈良県
竣工●2020年1月
ガレージ部面積●41.2㎡
構造●2×4構造
外装仕上げ●ラップサイディング
内装仕上げ●OSB合板
愛車●2019年式ダッヂ・チャレンジャー ヘルキャット

■設計事務所
ガレージビルダーズ
奈良県生駒郡平群町上庄4-5-28
Phone/0745-46-1668
https://www.garaging.biz/
ライター プロフィール
小松 男
BMWバイクス/DUCATIバイクス/Gooバイクなどの雑誌編集長を務めた後、フリーランスエディターへ転身。国内外ブランドを問わず、大型クルーザーからEVスクーターまで、2輪の乗り物ならば何でも乗りたがる性分の元祖雑食系。広く深くがモットーで、他人からは助平な性格と言われることもしばしば。出不精かつ出たがりという二面性を持つ。

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