掲載日:2019年06月26日 フォトTOPICS
取材協力/Throttle Roll 取材・写真・文/河野 正士
イベント開催は1日のみ。ショーには“Warehouse Party/ウェアハウス・パーティ”とサブタイトルが打たれているとおり、ライブありビールありフードありの、まさにパーティだった。
「Throttle Roll/スロットル・ロール」はオーストラリア・シドニーで開催されたカスタムバイクのイベント。2013年から始まり、昨年は諸事情で開催が見送られたものの、今年で通算6回目の開催となった。イベントを主催するのはMark Hawwa/マーク・ハーワー氏率いるモーターサイクルクラブ「オーストラリアン・カフェレーサーズ」。男性特有のガンやメンタルヘルスの周知、それらが原因による早世や自殺を抑制するチャリティイベント「The Distinguished Gentleman’s Ride/ジェントルマンズ・ライド」も主催している。
マーク・ハーワー氏がジェントルマンズ・ライドのアイディアを生み出したのは2000年代初頭の東京。当時、SRやTWを中心とした“トラッカーカスタムブーム”の真っ只中にあり、東京の街はストリート系カスタムバイクと、それに乗るストリートファッションに身を包んだ若者で溢れていた。バイクカスタムとファッションに同じ情熱で取り組み、それを謳歌しているバイカーたちを見て、自分たちもこうでありたいと、シドニーに戻ってから一念発起。のちにジェントルマンズ・ライドが生まれ、ここで紹介する「Throttle Roll」も生まれたのである。
そんなことに想いを馳せながら会場を見て回ると、そこに並ぶマシンとの距離が縮まって見えてくる。
整然と展示されたカスタムバイクをじっくりと眺め、仲間や家族で語り合う。会場にはそんな雰囲気が流れていた。
ヤマハTW200をベースとし、前後にバルーンタイヤを装着したBW200のフロント周りを移植。日本でもお馴染みのエアクリーナーボックスなどを取り払う“スカチューン”的な手法が取られている。
1981年型ホンダCB750をベースにカワサキ系スーパースポーツの足周りやブレーキ、またヤマハXJR1200のスイングアームを移植。エンジンもボアアップしミクニTMRもセットされている。
1972年式ヤマハAS3をベースにしたレーシングマシン。アルミプレートを曲げたビキニカウル兼ゼッケンプレートやリアフレームのループ加工など、カスタムバイク的な手法も採用されている。
ヨシムラ・ホンダCR750の大ファンであるオーナーが、デイトナを走った当時のマシンを再現。エンジンはボアアップされ、さらなるパフォーマンス向上が図られている。
ホンダCB750用エンジンを使用したチョッパー。フレームはワンオフ製作したリジッドタイプ。ハーレー用パーツなども装着しながら70’sスタイルを造り上げている。
スズキの空冷4気筒モデル/GS500をベースに、フレームをハードテイル化し、ハーレー用スプリンガーフォークを装着。オフロードタイヤをセットするなど、独自のスタイルを造り上げている。
1973年式ホンダCB500をベースにしたカフェスタイルのマシン。TZ用タンクやスズキ用フロントブレーキなどの流用パーツのほか、オリジナルパーツを組み合わせてこのスタイルを構築している。
カワサキWのカスタムを得意としているドイツのカスタムファクトリー/シュラクトウェルクのマシン。ストリートトラッカースタイルを造り上げている。
欧米では、シンプルで安価なスタンダードバイクとして知られているホンダCBF250がベース。スクランブラーとモタードがミックスしたようなスタイルはじつにユニーク。
空冷2ストローク単気筒エンジンを搭載したオフロードモデル/ヤマハIT250をベースに、DT用タンクへの換装やリアフレーム加工、幅広のセパレートハンドルによって、オフロードモデルとはちょっと違うスタイルへと進化している。
働くバイク/ホンダCD250も、こんなカフェスタイルへと進化する。オーナーはサーキット走行を想定してマシンをチョイスし、カスタムを進めたという。イメージは70年代のシングルデスモのドゥカティ。
排気量を拡大したヤマハSR用エンジンにスーパーチャージャーをセット。冷却フィンも拡大して増大したパワーに対応している。フレームはスタンダードベースながらリアセクションを一新。スイングアームやリアサスペンション取付方式も変更している。
ヤマハTR-1ベースのマシン。日本ではXV1000として知られている。ボロボロだった車両をオーナーがコツコツと仕上げた。バックボーンのプレスフレームはカスタムには難しい素材だが、安価なことから欧米では人気車両となっている
バイクのほかホットロッドカーのカスタムも行う金属加工のスペシャリストが製作したマシン。外装類はすべてアルミ叩き出しの一品モノ。ボディラインも各パーツのコンビネーションも完璧な仕上がり。
OHCのホンダCB750をベースに、ワイルドなテイストに仕上げた一台。小排気量CB系のメッキタンクをセットしながら、エンジン前のアルミグリルやスケートボードをアレンジしたシートをセットする。
ハンターカブに、センターフレームを追加。そこに燃料タンクやシートをセットし、スクランブラースタイルを構築している。アンダーカウルとエキパイの取り回しも個性的。
スポンサーであるヤマハから提供されたXSR900は来場者を対象として抽選でプレゼントされた。陽が落ちてからは、各車両にセットされた照明でライトアップ。
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