最新モデル試乗速報 カワサキ Z1000

掲載日:2010年04月20日 フォトTOPICS    

撮影/バイクブロス×マガジンズ編集部 ナベ  取材協力/カワサキモータースジャパン

低く身構えるスラントノーズ、テールアップのデザイン。近年のスーパースポーツ的要素を取り入れながらもエンジンなどの造形を主張する独特のビジュアルであることが分かる。

荒々しさと躾の良さが絶妙にバランスした
カワサキ渾身のインパクト・ネイキッド

インジェクション特有のドンツキもなく、スムーズに駆動力が立ち上がるマナーの良さ。ことエンジンに関しては、誰にも優しい乗り易さと速さを兼ね備えた優等生バイクが当たり前となりつつある。しかし、全てのライダーがそれを望んでいるのだろうか? 始動したら最後、パワーやトルクも凄いが、その扱いにはちょっとコツを要する。こういう一癖あるバイクにニヤリとしてしまうライダーも多いのではないだろうか。

今回試乗した2010年モデルのZ1000はまさにそんなバイクだ。ビジュアルとライディングフィールに「インパクト」を求めた結果、外装パーツはもちろん、エンジンをはじめとする全てのコンポーネンツが新設計。101.5 kW (138PS)/9,600rpm、110N・m(11.2 kgf・m)/7,800rpm(EUR仕様)という数値も立派なものだが、重視されたのはスペック表に現れない「刺激と快感」だったという。このご時世で大型ネイキッドをゼロから新造したカワサキの心意気も凄いが、完成したZ1000の程よくブレンドされた荒々しさと躾の良さも絶妙。このモデルの注目ポイントだと言えるだろう。

試乗インプレに先立ち、フォトトピックスでその詳細をお届けしよう。

フォトTOPICS(写真点数/11枚)

01攻撃的なビジュアルのフロントマスク。ロービームでは向って左側のみが点灯し、ハイビームでは両側点灯となる。タンク横のグリルはクールエアシステムの吸気口だ。

02オレンジ色のレンズで視認性に優れるデジタルメーターユニット。キーをオンにするとフルスケールで振り切れる演出は近年のお約束。裏側ノブを引くと角度調整可能だ。

03水冷らしいマッチョな造形を強調した完全新設計のエンジン。フレームのメインチューブが上方に迂回しているために、Z1000のアイコンとして強調されている。

04インナーチューブ保護と力感みなぎるデザインを両立するため倒立フロントフォークはほぼ完全にカバー。スイッチを倒してもすぐにレスポンスしてくれないウインカーは少々残念だ。

05水平近くまでレイダウンされたガス封入式ホリゾンタルバックリンク式サスペンション。エンジン熱の影響を回避したので、リザーバータンクを省略しても性能は安定している。

06車体下部にはカワサキ・スーパースポーツ同様のプレチャンバーが与えられ、マフラーは小型化。排気系のレイアウトは、4-2-プレチャンバー-2となりマスの集中が進んだ。

07「カワサキZ」のアイコンとも言える4本出し形状のマフラー。ブラックのテールピースが追加され、引き締まった外観となった。回したときの低音から高音への変化が心地良い。

08300ミリ径ペータルディスクとラジアルマウント対向4ポットキャリパーによるフロントダブルディスクブレーキ。スポーク部分に切削加工を施した前後ホイールには高級感が漂う。

09シンプルにまとめられたグリップまわり。質感は乏しいがZ1000のキャラクターにはマッチしている。調整機構はブレーキレバーのみ。視認性が良いミラーはこのモデルの必需品。

10カワサキ・スーパースポーツと同じ切削加工が施されたステップ。突起の方向性と削り方の工夫により、アウト側に滑り難いデザインとしている。正確な足さばきが可能。

11最新スーパースポーツ並にシェイプされたシート回り。前後とも居住性はあまり良くない。タンデムシート下には書類と車載工具を収める最小限のスペースが設けられている。

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