掲載日:2015年07月27日 ROAD RIDER アイテムレビュー
Photo/前川健彦 Report/吉田 恵 記事提供/スマイルバイク編集部
ライダーであれば目にした機会も多いであろう、ヘルメットに描かれた大きな目玉。これをトレードマークとするマフラーメーカーがSP忠男だ。そうしたメーカーの顔以外に、SP忠男レーシングチームとして、現在までずっとロードレースに参戦、着実にリザルトを残してきたヤマハ系名門チームという側面も見逃せない。ちなみに過去に所属した選手には、モトGPを走った中野真矢さんをはじめ、国内外で活躍した豪華な面々も多い。
1978年のレーシングチーム設立以前よりマフラーを作り続けているSP忠男では、さまざまなコンセプトの製品をラインナップしている。ここでは独自のアイディアで性能向上を遂げたパワーボックスシリーズにフォーカスしてみよう。
テーパーのついたメガホンタイプのステンレスアウターに、エンドパイプを溶接することで工芸品的な美しさをアピール。インナーサイレンサーもステンレス製で軽量化が図られた。YZF-R25用では、総重量0.8kgの軽さに仕上げられている。
キモとなるのが、製品名の由来にもなったボックスだ。スムーズに排気を抜くのは市販マフラーの目的ではあるが、抜けが良すぎても中低速トルクが落ちて、使いにくいエンジン特性になってしまう。マフラーの中にある程度排気をためておくことが重要だ。パワーボックスマフラーは、排気の“ため”を作る部屋(ボックス)を付加することで、サイレンサー内部の排気効率と実用回転域におけるトルク感を高い次元で両立させている。
YZF-R25に装着すると3,500回転からトルク感がプラスされ、6,000回転付近で気になったパワーの落ち込みも解消。個性的な見た目の魅力に加えて、走って気持ちいいマフラーに仕上がった。
[ SPECIFICATIONS ]
[ DETAILS ]
排気の“ため”を作るパワーボックスが入口(シリンダー側)近くに配置される。一定のスペースが必要なので、パワーボックスのサイズと形状、装着位置は車種ごとに異なる。
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