掲載日:2014年08月19日 ROAD RIDER アイテムレビュー
Photo/前川健彦 Report/大屋雄一 記事提供/ロードライダー編集部
戦後間もない1954年に創業したヨシムラ。当時からの主力商品であり、現在も国内外の有力コンストラクターから絶大なる信頼を得ているのが、カムシャフトだ。設計から生産に到るまで一貫して自社で行っているのが特徴で、技術が進歩した今もそれは変わっていないのだ。
さて、今回紹介するのはゼファー750用のST-1Mカムシャフトセットだ。すでに生産が終了した同車用ST-1カムに対する再販要望が多かったために、ヨシムラはさらに高品質な“ST-1M”でそれに応えたというわけだ。一般的なカムシャフトは、純正/社外品の別を問わず、半完成済みの鋳造素材をベースに作られるが、このST-1Mは丸棒を旋盤で削り出すという、非常に手間の掛かる方法で製造されているのだ。鋳造素材よりも品質が安定しているため、より攻めた設計ができるなど長所は多々あるが、とはいえ絶版車に対してこうした製品を出すあたり、ヨシムラはユーザーの期待をきちんと理解しているのだ。
なお、兄弟車のゼファー1100用にもすでにこのST-1Mカムシャフトがあり、これでラインナップが完成したことに。なお、750用は7月下旬の発売を予定しているとのことだが、確実に入手したい向きは早めに動いたほうがいいだろう。
[ SPECIFICATIONS ]
[ DETAILS ]
写真はゼファー1100用。純正と同じ半加工済みの鋳造素材から作る従来の製品に対し、これは丸棒から削り出すという恐ろしく手間が掛かる製法を選択。鋳造素材よりも品質が安定しているために、昨今のヨシムラレーサーにもこの削り出しカムが使われている
シャフトはご覧のように大口径中空加工されている。ジャイロマスが低減するのでスロットルレスポンスもアップ
表面をバレル研磨することで、フリクションロスを低減&耐久性も向上
こちらは新たに追加されたゼファー750用。価格は1100用と同一とされる
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