掲載日:2015年02月04日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/山下 剛
『YZF-R1』と『YZF-R6』、それぞれのスーパースポーツをベースとしたネイキッドモデル『FZ1』と『FZ6』の中間的存在として、2010年に『FZ8』が登場しました。この後にFZ6はなくなり、600ccクラスのネイキッドはXJ6のみになったことから考えると、FZ6の後継モデルとも言えるのがFZ8です。2015年1月現在で日本仕様は存在しておらず、日本国内には海外仕様が輸入されています。
ベースとなっているのはFZ1のエンジンですが(ルーツは2004年式YZF-R1)、ボア径を小さくすることで排気量を779ccとしながら、5バルブを4バルブへと変更。新たに設計されたパーツも多く導入されており、まったく新しいエンジンとなっています。これは“ベスト・アクティブ・ミドルスポーツ”をコンセプトとするもので、低~中回転域は扱いやすく、高回転域では4気筒らしい伸びとトルクを体感できます。
フレームはFZ1同様のアルミ製ツインスパー、エンジンを強度メンバーの一部とすることで高い剛性を確保。スポーツネイキッドらしいシャープなハンドリングを実現しています。セットされるサスペンションはFZ1で培ったテクノロジーを継承しつつ、FZ8のために各部のセッティングを最適化。629mmという長いスイングアームはドライブチェーンの張力による干渉を抑制するとともに、高い安定性を得ています。
これらによってコンパクトで軽量な車体は、スタートダッシュするアスリートを思わせるアグレッシブなデザインでまとめられており、デザインとハンドリングが高次元で融合するヤマハらしいネイキッドに仕上がっています。
スーパースポーツをネイキッドモデルにするのは常套手段ですが、FZ8は「一般公道で楽しめるスポーツ性とは何か」をヤマハ開発陣が一から考え直し、排気量の枠にとらわれずに設計されたストリートモデルです。「リッターオーバーは持て余すが600ccでは物足りない」というライダーにうってつけの1台と言えます。
GSX-R750のエンジンをベースとするストリートファイター。今や貴重な“ナナハン・マルチ”は、扱いやすさと高性能を両立。日常でスポーツライドを楽しめる。
Z750から進化したZシリーズのミドルネイキッド。全域でトルクを生み出す水冷並列4気筒エンジンを搭載し、獲物に襲いかかる肉食動物をイメージしたスタイリングに。
101psを発生する水冷90度L型2気筒を搭載。ライドバイワイヤによる3種のエンジンモード切替や2段階に高さ調節可能なシートなどで、ビギナーにも扱いやすい。
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