掲載日:2015年01月19日 バイク購入ガイド 件のユーザーレビュー
文/山下 剛
2008年に登場した『ニンジャ250R』は、248cc水冷並列2気筒エンジンを搭載するフルカウルスポーツとして、その後の250ccスポーツバイクブームの火付け役となりました。排ガスや騒音の規制によってスポーツバイクのラインナップが激減していた250ccクラスだけに、ニンジャ250Rは瞬く間に人気を獲得したのです。
2013年にはフルモデルチェンジを行い、車名を『ニンジャ250』へ変更。メッキシリンダーの採用をはじめとしてエンジン各部を進化・熟成させたばかりか、高張力鋼フレームの採用、フルカウルのデザイン刷新など、ほぼすべてに渡って新開発のパーツが採用され、大きな進化を遂げています。
まずエンジンは、アルミダイキャスト製のスリーブレスメッキシリンダー、硬質アルマイトコーティングを施した軽量ピストンを採用することで高い耐久性を確保。バランサーやラバーマウントを採用することで不快な振動を軽減しています。フレームはダイヤモンド式を継承しつつ、大径スチール鋼管から高張力鋼を採用することで強度と耐久性を向上。熱気を下方へと逃がす新設計のラジエターファンカバーも搭載されました。
特徴であるフルカウルもオールニューとなり、ニンジャシリーズ同様のデザインイメージとなりました。ビスを極力排除したシームレスなカウルにはフロントウインカーがビルドインされ、スクリーンはフローティングタイプを採用し、高速時の巡航性と快適性がアップしています。また、ヘッドライトは2灯式となり、ニンジャシリーズのイメージを強く濃く継承するデザインとなっています。
そしてさらに、2015年モデルからは“アシスト&スリッパークラッチ”を装備。クラッチの操作を軽くするとともに、過度なエンジンブレーキ時のリアタイヤのスリップやホッピングを抑制します。
ニンジャ250ならではのエンジンの高回転の伸びやかさや気持ちよさにも磨きがかけられ、250ccフルカウルスポーツとしての存在感もますます大きくなっています。
YZFシリーズのDNAを受け継ぐフルカウルスポーツ。クラス最高出力となる36psを発生する水冷直列2気筒エンジンの強烈なパワーでライバルをリードする。
水冷単気筒エンジンを搭載する250ccフルカウルスポーツ。ホンダならではの素直なハンドリングと、全域に渡ってフラットトルクを生むエンジンが扱いやすい。
高回転域も楽しいロングストロークの248cc水冷直列2気筒エンジンを搭載。ニュートラルなハンドリングで街乗りは快適、ワインディングではしっかりスポーツできる。
250cc クラスに久々に登場した、フルカウル装備のスポーツモデルとして大人気のニンジャ 250R は、現在のクォーターブームの火付け役となった存在です。そのニンジャ 250R が、2013年型で初のフルモデルチェンジを迎え、ネーミングも 『ニンジャ 250』 と改められました。まずは大きくフォルムを変えたスタイリングが目を惹きます。従来のデュアルバルブ仕様のヘッドライトはユニットが独立し、完全なデュアルヘッドライト化。よりシャープなデザインとされたアッパーカウルは、ニンジャシリーズ共通のデザインワークが施され、世界に誇るスポーツバイクブランドである「ニンジャ」を強調しています。
もちろん、変わったのは姿形だけではありません。ハードウェアにも全面的に手が入れられ、走行性能が大幅に高められています。排気量 248cc の DOHC 4バルブ、パラレルツインエンジンの基本構成に変更はありませんが、そのパフォーマンスの肝であるクランクケースとピストンを一新。また、シリンダーはカワサキ初となる、アルミダイキャスト製スリーブレスメッキシリンダーを採用。高い耐久性を持つと同時に、従来モデルと比較して 600g もの軽量化を実現しているのです。インジェクションシステムには、スロットルボディに上級マシンと同様のデュアルスロットルバルブを装備。全域でスムーズなパワーデリバリーを可能としました。
車体も全面的に刷新されています。従来モデルでも評価の高かったフレームは、剛性バランスを見直し、左右のメインチューブは強度の高い高張力鋼を採用。ガセットも新たに追加され、縦方向の剛性が高められています。前後サスペンションもセッティングを変更。前後共にスプリングレートが下げられていますが、乗り心地の良さとスタビリティ、コーナリング性能の向上が図られたものです。
またデイリーユースにも多用されるマシンですから、ユーティリティ面も抜かりはありません。インスツルメンツパネルは視認性に優れた大型のアナログ式タコメーターと、マルチファンクション LCD スクリーンのコンビネーションタイプに変更。マルチファンクション LCD スクリーンには、速度、オド&デュアルトリップ、時計、燃料計などの基本情報の表示に加え、燃費走行時に表示が出るエコノミカルライディングインジケーターも装備しています。タンデムシート下の小物入れも容積が拡げられ、荷掛けフックも装備しています。バリエーションモデルとして安全性が高められた ABS 仕様も登場し、カスタマイズに対応する純正オプションが多数用意されるなど、モデルチェンジで増々魅力が増したニンジャ 250 なのです。(文/淺倉 恵介)
愛車を売却して乗換しませんか?
2つの売却方法から選択可能!