取材協力/株式会社SSK 取材・写真・文/野岸“ねぎ”泰之、構成/バイクブロス・マガジンズ編集部
掲載日/2015年3月11日

愛車を自分流にカスタムし、オリジナリティーを出していくのは、バイクに乗る上で大きな楽しみのひとつだ。なかでも手軽なのが、外装パーツの交換によるカスタムアップだろう。そんなカスタムにぴったりのドライカーボンやアルミビレットパーツを企画・販売するのが、株式会社SSKだ。ドライカーボンやアルミビレットパーツの持つ魅力をお伝えしながら、SSKのパーツラインナップを紹介しよう。

INTERVIEW

ドライカーボン&アルミビレットは
機能と美しさを兼ねた究極の素材


ひと口にカーボンといっても、ウェットとドライの2種類があるのをご存じだろうか。ウェットカーボンは簡単に言えばFRPのガラス繊維をカーボン繊維に置き換え、樹脂に染み込ませたもので、コストは安いが強度や重量はFRPとそれほど変わらない。それに対してドライカーボンはプリプレグ(炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状のもの)を積み重ねて型に張り、加圧、加熱をして硬化させたもの。加工に手間がかかるものの、ウェットに比べてはるかに軽く、強度もある。両者は似たように見えて、全く違うものといってもいい。株式会社SSKの代表取締役、椎名達也さんはこう話す。

 

当初は海外から製品を輸入するだけだったが、それだと海外で人気のある車種が中心のラインナップになってしまうため、「国内の人気車種に適合するパーツは、自社で企画・販売するしかない」と思い立ち、オリジナルパーツの開発に着手したという。

 

SSKのカーボンはドライ、それも一部を除いてほとんどの製品が、100%カーボンクロスを使用した“フルカーボン”にこだわっている。フルカーボンはとても硬く、それだけでとても丈夫なもの。そのため裏地にFRPなどを張る必要がないので非常に薄く、軽いのが特徴だ。それを、リーズナブルな価格で提供している。

 

また、カーボンには交互に編むことで市松模様のような均一のパターンを持つ“平織り”と、一つ飛ばしに織ることでクッキリと織り目の表情が出る“綾織り”の2種類がある。SSKのパーツはほぼすべてのラインナップで、平織りと綾織り、そして表面加工の違う艶ありと艶消し、計4種類から選ぶことができるので、好みに応じたドレスアップが可能となっている。

 

ドライカーボンと並び、SSKのパーツラインナップの主力となっているのが、レバーやバーエンドなどの、アルミビレットパーツだ。ここに力を入れるのは、椎名さん自身がホンダのFORZAに乗っていた際の経験が大きいという。

 

「自分なりにカスタムをしたいな、と思ってパーツを探したら、国産品はカラーバリエーションが少なく、価格も高めだったんです」。そこで自ら海外の製品を輸入することにしたという。その際に出会ったのが、台湾の『RIDEA』ブランドだった。

 

「もともと自転車のパーツを手掛けていたこともあって、RIDEAの製品は非常に加工精度が高く、繊細で仕上げも美しい。しかも、カラーバリエーションが豊富で発色や艶も素晴らしく、とても魅力のあるブランドなんですよ」と椎名さん。技術力の高さは、スライド延長式のレバーを見ればわかるという。「レバーのエクステンション調節機能を、ネジを使わずクリックだけで実現しているのは、おそらくRIDEAだけじゃないでしょうか」とのこと。台湾は世界でも有数のバイク&スクーター大国。そこで競い合って磨かれた技術力は確かなものがある。

 

また、SSKではRIDEAのラインナップにない車種用を中心に、オリジナルのアルミビレットパーツも販売している。こちらも対応車種やカラーバリエーションが豊富で、仕上げも非常に美しいのが特徴だ。

 

SSKの取り扱うドライカーボンパーツは、カウルについては純正と全く同じデザインだ。そのため、装着はノーマルと取り換えるだけと簡単で、純正の持つバランスの取れたデザインを活かしながら、ガラリと雰囲気を変えることができ、愛車に自分らしさを持たせられる。

 

現在、ドライカーボンパーツについては国産人気車種はもちろん、BMWやドゥカティ、MVアグスタなど、十数車種に対応。アルミビレットパーツに関しては汎用品も多いことから、それ以上の車種に対応している。SSKでは開発を継続中で、今後対応車種はもっと増えていくとのことだ。簡単に装着でき、魅力ある外装パーツでユーザーのカスタムを応援するSSKに、今後も注目していきたい。

 

 

PICKUP PRODUCTS

国産人気車種から輸入車まで
豊富な車種に対応するラインナップ

SSKのリリースするカーボンパーツおよびアルミビレットパーツは、カワサキのニンジャ250やニンジャ1000、ヤマハのMT-09など、最近の注目車種に対応するほか、ドゥカティやBMWなどの輸入車にも対応するなど、幅広いラインナップを誇る。そのどれもがノーマルのデザインを活かしながらオリジナリティを高め、愛車をドレスアップしたり軽量化に寄与してくれるもの。ここでは実際に車両に装着したパーツを紹介しよう。そのマッチングの素晴らしさとデザイン性の高さを、ぜひじっくりと確認、そして堪能してほしい。

ヤマハMT-09への各種パーツ装着例。ノーマルタンクのカラーを活かしつつ、ポイントごとにカーボンとアルミビレットをうまく配している。

ドライカーボンのタンクパッドは純正タンクのカラーを活かしながら、ハードなイメージを実現。キズ防止のガードにもなっている。前方にはタンクトップカバーも装着。

メーター下で輝きを放つのはRIDEAのハンドルクランプ。同じくゴールドが目を引くRIDEAのマスターシリンダーキャップも彩りを添える。

クラッチレバーは可倒式で、アジャスト機能付きのもの。ハンドルグリップは中央部のみラバーを使用。バーエンドとの相性もいい。すべてRIDEAの商品だ。

ブレーキレバーはRIDEAのショートタイプを装着。もちろん可倒式でアジャスト機構も備えている。ハンドルグリップ&バーエンドとのバランスで、より精悍に見える組み合わせだ。

丸型のものはRIDEAのフレームスライダー、三角のものはエンジンプロテクターだ。削り出しの高強度アルミ合金に、耐衝撃性に優れたPOM(ポリアセタール)を組み合わせている。その後ろにはドライカーボンのエンジン&マフラーカバーを装着。

後部で輝くのはアルミ削り出しのグラブバーとタンデムステップ(いずれもRIDEA)、マスターシリンダーキャップ(SSKオリジナル)。ドライカーボンのインナーリアフェンダーが容姿を引き締める。

チェーンアジャスターとリアアクスルスライダーは、味気ないアクスル周りに華を添える。右下はスタンドフックだ(すべてRIDEA)。

接地面積を増やし、より安定した状態で駐車できるRIDEAのサイドスタンドエンド。精密加工された高強度アルミ合金にアルマイト処理を施してある。

10車体色に合わせ、ドライカーボンパーツでドレスアップされたカワサキのニンジャ250。カーボンパーツを加えることで、シンプルだが迫力が増している。

11綾織り、艶ありのドライカーボンタンクパッドを装着。黒いタンクとの相性もいい。さらにカーボンのタンクサイドカバーがシルエットにアクセントを与えつつ、引き締めている。

12フロントフェンダーやアンダーカウルもドライカーボンでかためつつ、オイルフィラーキャップやフレームキャップにSSKオリジナルのアルミビレットパーツを配し、アクセントとしている。

13サイドカバーやリアフェンダーにいたるまで、全身カーボンパーツを身にまとう。そんな中、マスターシリンダーキャップやフレームキャップなど、美しいアルミパーツが輝く。

14車体の左サイドはマフラーがないため、ドライカーボンのチェーンカバーが存在感を主張する。スイングアーム下の青いスタンドフックはRIDEA製だ。

15全身くまなくドライカーボンパーツで固めた、ドゥカティモンスター696。武骨な迫力の中にも、流麗な美しさが感じられる仕上がりだ。

16タンクの左右を覆うタンクカバーに加え、中央部のタンクセンターカバー、給油口から前をカバーするキープロテクターにいたるまで、タンクのすべてをドライカーボンでパッケージ。

17ラジエーターカバーやエキパイヒートガードなどもドライカーボンを装着。ゴールドのエンジンプロテクターがいいアクセントになっている。

18美しい造形美を見せるドライカーボンのシングルシートカウルはノーマルのデザインを崩すことなく、エレガントな表情を醸し出す。サイレンサーヒートガードも装着。

19フロントフェンダーからヘッドライトカバー、ラジエーターカバーからカムベルトカバーまで、まさにフルカーボン仕様と呼ぶにふさわしい。ショートタイプのスクリーンがワンポイントで効いている。

20カワサキのニンジャ1000へのパーツ装着例。鮮やかなメタリックのライムグリーンを引き立たせるように、うまくドライカーボン&アルミビレットパーツを配している。

21ドライカーボンのタンクパッドは、綾織りの艶ありタイプ。中央部にSSKの文字が浮き上がり、アクセントとなっている。

22エッジの効いたデザインのドライカーボンフロントフェンダー。SSKのドライカーボンパーツはすべてUVカット加工されており、紫外線に強い造りとなっている。

23SSKオリジナルのマスターシリンダーキャップに、RIDEAのロングタイプハンドルバーエンド、可倒スライド延長式アジャストレバーを合わせ、ハンドル周りをまとめている。

24ドライカーボンのインナーリアフェンダーに加え、チェーンカバーにもカーボンパーツを使用。リア周りがグッと引き締まって見える。

25リアのマスターシリンダーキャップはSSKオリジナルのアルミビレットパーツ。右奥に見えるオイルフィラーキャップは開発中のもので、近々発売される予定だという。

BRAND INFORMATION

株式会社SSK

2011年に設立されたフレッシュな会社。ドライカーボンとアルミビレットパーツを中心に、自社ブランドのパーツを企画、販売。また、海外製の質の良いパーツを輸入、販売している。商品はオンラインショップのほか、全国のバイク用品店などでも注文が可能だ。

住所/茨城県龍ケ崎市姫宮町119-1
定休/土・日
営業/9:00~17:00
電話/0297-85-4031

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