バイク選びにおいて、価格は重要なポイントです。最近は新車の値段も上昇傾向にあり、手軽にバイクを買うということが以前に比べて難しくなっています。安ければなんでもいい、というわけではありませんが、バイクは走るだけでもコストがかかる乗り物だけに、初期投資が大きすぎるのも困り者。そこで是非注目して欲しいのが、少し古めのミドルクラスです。1990年代以降のバイクはそれ以前の年式にくらべても信頼性が高く、排気ガス規制にしばられる現行モデルに比較するとハイパワーなモデルも存在します。それでいてほとんどの車両の中古平均価格が30万円代と、新車の半分程度の予算でバイクを手に入れることが可能です。今回の特集では、そんなチョイ古バイクの中から特に注目したい10車種をピックアップ。あなたもお得なミドルクラスバイクを手に入れてみませんか?
VTECでエコ&スポーティ。安くて使いよい優等生
1999年に発売されたCB400SF-VTECは、低回転域では燃費のよい2バルブ、高回転域ではパワーの出る4バルブに切り替わるハイパーVTECエンジンを搭載したネイキッド。毎日の通勤をはじめとした街乗りからロングツーリング、サーキットでのスポーツ走行までマルチに対応する万能選手です。初代VTECだけに現行のREVOエンジンと比較すると荒々しい雰囲気がありますが、ホットな走りという面では魅力的なテイストを持っています。
アメリカンファン必見安価なベース車に最適
日本のアメリカンバイクブームの立役者として人気を誇ったスティードも、世代交代の波に押されて中古価格は下降中。しかし、カスタムパーツの供給はいまだ多く、中古車市場でもカスタム済み車両が多く流通しており、安価にカスタムバイクを楽しむには最適なモデルと言えます。ホンダ伝統のVツインエンジンは個性的で、テイストにおいても現行車種に決して引けをとりません。リーズナブルなアメリカンが欲しいなら第一候補でしょう。
予算にあわせて選べる永遠のスタンダードバイク
スタンダードな単気筒スポーツとして、幅広いライダーに支持されているSR400は、30年にわたって生産を続けられていたため、中古車価格にバラつきがあります。おすすめの年式としては、キャブレターやカムプロファイルの変更など、大きなマイナーチェンジが行われた1988年式以降。タイヤも前後18インチのため、過去のモデルにくらべると比較的自由度があります。ディスクブレーキ仕様が良いなら、2001年式以降を選びましょう。
お手軽なプライスになったワインディングスペシャル
発売当時、350ccという珍しい排気量とカミソリのような鋭いコーナーリング性能で、マニアから高い評価を受けたこだわりの1台。オフロードモデルをベースとするパンチ力のあるエンジンと、剛性の高いフロントフォーク、そしてレーサーレプリカ顔負けのポジションが生み出す走りはエキサイティングの一言。現在のラインナップにはない個性的なグース350ですが、比較的状態の良い車両でも今なら30万円以下と、お手頃価格で手に入ります。
パフォーマンス系ネイキッドはマイナーチェンジ前をチェック
走りを追い求めるスポーティなネイキッドとして登場したZRX。このバイクの価格の境目は1998年式。マフラーがサイレンサーと分割式になったほか、ブレーキに6POTキャリパーを採用したこの年式以降は、比較的高値安定となっています。逆にそれ以前のモデルは安価な価格帯で推移しており、値ごろ感も十分。装備面では高年式モデルに敵いませんが、ZRXの面白さに変わりはありません。予算と相談して好みの年式を選択するのがベストです。
今回紹介した10車種は、ミドルクラスの中のごく一部。これら以外にも、お手頃価格となったヨンヒャクはまだまだあります。車検の無い250ccと違い、定期的に検査の必要がある400ccクラスは価格のわりに状態の良いものが多く、掘り出し物的なモデルが埋没しています。ビッグバイクや原付も魅力的ですが、日本国内の道路事情を鑑みればこの排気量のバイクはベストセレクト。色々な目的で楽しめるほど良い中古車を、あなたも探してみませんか? 思ってもいなかった素敵な愛車候補に出会えるかもしれませんよ。