水温・油温を高精度で管理するデジタルメーターの最高峰の画像

水温・油温を高精度で管理するデジタルメーターの最高峰

  • 取材協力/ヨシムラジャパン  撮影/柴田直行  文/石橋知也  構成/バイクブロス・マガジンズ
  • 掲載日/2018年3月23日

1990年代にデビューしたヨシムラのデジタルテンプメーターは、エンジン性能を左右する油温・水温の管理精度を高めたエポックメイキングな製品だった。この小さな後付けメーターは、その後2系統を計測・表示できるデュアルテンプメーターに進化し、最新モデルは『PRO-GRESS』シリーズになっている。温度を数値で表示するということは、アナログ表示やバー表示などと違ってわかりやすく、当然正確だ。エンジンを大切に思うなら、これに勝る温度管理ツールはない。

最新デジタルメーターは高精度で表示も大きく見やすい
PRO-GRESS 2は多機能ながら使い勝手も良好

最新のヨシムラテンプメーター『PRO-GRESS(プログレス)』シリーズは、温度(2カ所の温度を切り替え表示)、電圧、時刻を同時表示する『PRO-GRESS 2マルチテンプメーター』と、シンプルに温度もしくは電圧を表示する『PRO-GRESS 1テンプ/ボルトメーター』の2モデルだ。いずれも従来モデルより表示部が大きく、とても見やすい。それでいてヨシムラのデジタルテンプメーター(通称デジテン)の良さである小型・軽量・シンプルは維持されていて、ネイキッドバイクのハンドルポスト部に設置しても、ハンドリングへの影響もなければ配線がごちゃつくこともない。

PRO-GRESS 2は多機能で、水温と油温の2カ所の温度表示ができるほか、警告温度の設定(表示点滅で警告)、バックライト輝度3段階調整など非常に便利だ。時計は通勤やツーリングに便利で、これはユーザーの要望が多かった機能だという(車種によっては車載時計よりも精度が高いという)。

水温約80度、油温90~100度の快調走行時だけでなく、暖機の目安や悪条件下でのエンジンの状態(真夏で油温120度以上など)を正確に把握し、正しい判断をするためにも精度の高い温度・電圧の管理は必須だ(EFI車は燃料ポンプ作動最低電圧があるから、始動時のバッテリー電圧管理は重要)。

本当に愛車のエンジンを思うのなら、その管理を数値でしっかり把握してほしい。ヨシムラのデジタルメーターは、そのための最高のツール=指標になるハズだ。

正確で広範囲な温度表示に加えバックライトは視認性抜群

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PRO-GRESS 2マルチテンプメーターは上に温度(2カ所切り替え)、右下に24時間表示時計(キーOFFで内蔵電池に自動切り替え)、左下に電圧を同時表示。温度測定は0~199度で、警告温度も設定可能(80~150度・点滅)。電圧は11.5V以下で点滅し警告。本体は防水。

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PRO-GRESS 1テンプ/ボルトメーターの表示部はひとつで、温度と電圧を左のボタンで切り替えて表示する。とても小型で軽いので、ミニバイク(写真はホンダ・グロムに装着)にも最適だ。温度測定範囲は0~250度で、120度以上になると点滅で警告。電圧測定範囲は6~19.9V。本体防水だ。

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温度センサーは車種ごとに別売りしている。装着位置なども確認すること。また、プログレス用センサーは従来のデジタルテンプメーター(シングル・マルチ)には使えないので注意したい。取り付けは落ち着いてやれば難しくはないが、配線の取り回しはキレイにしたい。

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PRO-GRESS 2のバックライトは3段階で輝度調整が可能。夜見ると本当に明るく、小さいメーターながら視認性は抜群。また、このモデルは内蔵電池だけでも機能(バックライトはなし)するから、競技車両やバッテリーレス車にも便利だ(センサーの装着は必要)。

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PRO-GRESS2 マルチテンプメーターは1万2,960円(税込)。この他に車両別のセンサーが必要になる。PRO-GRESS 2もPRO-GRESS 1も12V車用で、DC12Vで動作する。国産4メーカーはもちろんドゥカティ、BMW、トライアンフなどにも対応(機種対応表要参照)。

ヨシムラジャパン

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所在地/神奈川県愛甲郡愛川町中津6748
電話/0570-00-1954
営業/9:00-17:00
定休/土曜、日曜、祝日

1954年に活動を開始したヨシムラは、日本を代表するレーシングコンストラクターであると同時に、マフラーやカムシャフトといったチューニングパーツを数多く手がけるアフターマーケットメーカー。ホンダやカワサキに力を注いだ時代を経て、1970年代後半からはスズキ車を主軸にレース活動を行うようになったものの、パーツ開発はメーカーを問わずに行われており、4ストミニからメガスポーツまで、幅広いモデルに対応する製品を販売している。