
最近、にわかに注目を集めているカスタムパーツが、LEDを採用したヘッドライトバルブ。なかでもプロテックがリリースするLEDバルブは、これまでのLEDが持つ問題点を克服したアイテムとして高い支持を得ている。ここでは、その実力と魅力を紹介していく。
近年ではカスタムパーツとしてだけでなく、純正採用されているモデルも増えているのがLEDヘッドライト。ヘッドライトバルブの主流だったハロゲンバルブと比べると、さまざまなメリットがあるという。プロテックの村野雅寿さんに話を聞いた。
「LEDヘッドライトバルブには大きく3つのメリットがあります。ひとつめが省電力だということ。一般的なハロゲンバルブが55Wの消費電力なのに対し、LEDバルブは20~30W。当然、この差分だけバッテリーへの負担が減ります。だいたいグリップヒーターの『中』くらいの消費電力分に相当するんですよ。2つめはノーマルハロゲンバルブよりも明るい。明るさを表す単位として、一般的には『ルーメン』を用いますが、55Wのハロゲンバルブは約1,000ルーメン、30WのLEDバルブは2,940ルーメン(編集部注:プロテックによる計測)と、3倍近い明るさになるのです。そして3つめが寿命です。ハロゲンバルブの寿命は700~800時間と言われています。LEDバルブの場合、発光チップそのものは約2万時間持つと言われているのです」
つまり、省電力で明るく、長寿命。経済的だし、夜間の視認性と被視認性の向上、さらにグリップヒーターやETCなど、バッテリーへの負担が大きいアイテムを装備しているユーザーにもオススメできる。そしてなにより、明るいヘッドライトはドレスアップ効果だって高い。まさに、すべてのライダーに装着してもらいたいアイテムといえるのだ。
実際にプロテック製LEDヘッドライトバルブを装着しているユーザーにも取材現場に来てもらい、その声を聞くことができた。
2012年式KAWASAKI Ninja1000 ABSに乗る小林昌稔さんは以前、他メーカーのLEDバルブを装着していた。しかし、発光チップがすぐに黒く焦げてしまい、HIDに変更。その後、プロテックより新たにLEDバルブがリリースされたのを知り、ちょうど1年前に交換した。
「前につけていたLEDバルブは夜でも明るい道を走るとついているかどうか分からなくなる。だけどプロテックのLEDバルブは明るい道でも点灯しているのがハッキリと分かるんです。それに防水の電動ファンがついているので、長時間走っていても明るさがずっと続きます!」
さらに、しっかりとした保証もあるし、自社開発製品なので、取り付け時など、トラブルや不明点があっても、電話すればすぐに対応してくれるのもお気に入りのポイントとのこと。
「決して安くはないけれど、その価値は十分にありますよ! 」
小林さんも大絶賛のLEDヘッドライトバルブだが、上の話にもあったとおり、じつはNinja1000にLEDバルブを装着するのは2回目という。前回は満足できなかったのに、今回「よかった」と感じられたのは、やはり、それがプロテック製品だからだといえるだろう。そこで村野さんに、同社製品だけが持つ“違い”を聞いた。
「じつはLEDは発生するエネルギーのうち、『光』になるのは約3割、残り7割は『熱』となってしまうのです。だから、いかに冷却するかが重要。当社のバルブはデザイン自体は凝ったものではありません。それは冷却を優先させているからで、発光チップで発生した熱をバルブ後方に『導熱』し、大きく取った後方断面に防水耐震性に優れた『電動ファン』を当てて冷却。この2つのコンビネーションが当社バルブ最大の特徴であり、長時間点灯させても光量が落ちない秘密なのです」
ヘッドライトを明るくするには、たくさん電気を流すしかない。至極当然のことに思えるが、LEDバルブにおいては、それを長時間安定させるのは、じつは至難の技なのだ。だが、プロテックはみごとにクリアした。今までありそうでなかった「ずっと明るいLEDヘッドライトバルブ」……ぜひ、多くのライダーに体験してほしい。
プロテックのLEDヘッドライトバルブは、長時間走行でも光量は落ちず、さらに綿密な配光精度によって車検にも対応しており、まさに唯一無二の存在といえるもの。最近では二灯式ヘッドライトはロービーム時、片側しか点灯しないモデルが多いが、同社のNinja1000用LEDバルブなら、ロービーム点灯時も左右同時点灯が可能となる。こうしたユーザーの要望に即した製品作りも好評のポイントとなっている。他にもシフトポジションインジケーターやガソリンメーターなど、痒いところに手が届く商品展開が面白い。
そして特筆すべきは、それらのアイテムがすべて社長をはじめとした自社スタッフによる開発によるということ。つまり、プロテックの製品はプロテックのスタッフが誰よりもよく知っている。いざというとき、これほど心強いものはないといえよう。ここでは、そんな逸品揃いの同社製品を見ていきたい。