
前傾したコンパクトな700cc並列ツインを搭載したヤマハMT-07は、走るシチュエーションを選ばないオールラウンダーだ。
そのコンパクトな車体による扱いやすさや独特のボディラインをさらに昇華させるのが、プロトのカスタムパーツだ。
フェンダーレスや足着き性の向上など、ノーマルの持つ魅力はそのままに“あと少し”のアクセントを上手く足している。
万能選手のMT-07を
カスタムパーツでもっと楽しく
個性的なスタイリングのMT-07はヤマハらしいモデル。並列2気筒エンジンはヤマハがこだわる形式のひとつであり、270°位相クランクのスムーズな特性はトラクションを掛けやすい。このコンパクトなエンジンを積む車体はストロークの長いサスペンションとアップライトなポジションが特徴。世界各国、さまざまなシーンとライダーに対応できるように設計されている。価格も手頃でユーザーフレンドリーなモデルだ。
ただしオールラウンドで完成度の高いモデルだからこそ“あと少し”気になるポイントもある。例えばリアフェンダー。各国の基準に合致させるためもあってMT-07の純正品はナンバーやウインカーを長いステーで装着しており、せっかくのシャープなテールカウル周りがあまり目立たない。そこでプロトのカスタムパーツの登場だ。イチオシのフェンダーレスキットはテールランプのすぐ下にウインカーやナンバーを集中してマウント。テールを締まった印象に変える。
フロントにはMRA製のスクリーンを追加。高速走行で快適なのはもちろんだが、ノーマルはヘッドライトが低く、ここからワイヤーやメーターケースが上に飛び出している。それに対してこのプロトのカスタムはスクリーンを装着することでライトからハンドル周りまでの一体感を高めている。スクリーン付きの方が自然に見えてしまうほどだ。
MT-07のリラックスしたポジションは、小柄な人にはハンドルが少し遠く感じることもある。エフェックスのハンドルバーはノーマル形状のまま、グリップ位置だけを手前に引いたデザインで、車種ごとの専用設計だからホースやワイヤーの取り回しを変える必要もなく、スイッチの回り止め加工なども施された完全ボルトオンなのが嬉しい。さらにLSLのレバーで細かいポジション調整も可能に。ハンドルやレバーは数ミリの違いでバイクの印象を大きく変えるのだ。足着きは悪くないMT-07だが、プロトではローダウンキットも用意。ハンドリングに影響を与えないまま18mmダウンという設定になっている。
さらにプロトではツーリングアイテムも充実。ロングツーリング派ならヘプコ&ベッカーのハードケースやキャリア、デイリーに使うならバグスターのシートバッグやサドルバッグがラインナップ。ショートツーリングや街乗りなら写真のサドルバッグがぴったりだ。シンプルなMT-07だからこそ、ひとつひとつのカスタムパーツにはこだわりたい。プロトのカスタムは、その好例と言えるだろう。
プロトが扱う最新アイテムで固めたMT-07。大げさに手を加えるのではなく、ポイントを押さえて最大限の効果を与える。フェンダーレスでテール周りが一気にスポーティになる。MRAのスクリーンでマスクの印象も変わる。
ノーマルの雰囲気を大事にしつつ
高級感を持つ大人のバイクに
万能選手というキャラクターのMT-07。その魅力をさらにプラスするのがプロトのパーツ。ノーマルの好バランスはそのままに、オーナーなら「あと少し…」と思うポイントを押さえている。機能を高めつつスタイリッシュに。MT-07をもっとMT-07らしく乗るためのアイテムだ。
フェンダーレスキットでリア周りをすっきりと。ウインカーとナンバーを思い切って車体に寄せることでシャープなテール周りを強調でき、MT-07シルエットが際立つ。ウインカーやナンバー灯、リフレクターはノーマルを流用するのでキットの価格も抑えられている。
各車種専用に作られるアルミ製ハンドル、エフェックス イージーフィットバー。MT-07用はノーマル比で7mmバック、7mmアップで、小柄な人でも上体に余裕があるポジション。写真はブラックで、他にシルバーもある。
グリップはイタリアのアリート製エストリル。二種類の素材を組み合わせ、手に密着するようなソフトな感触だ。ワンポイントのロゴは3色が選べる。ブラス(真鍮)のウエイトでハンドルの振動を低減するエフェックスのバーエンドも装着。2種類のサイズで各色あり。写真はビッグタイプのブラック。
クラッチ、ブレーキともにドイツのLSL製アジャスタブルレバーを装着。削りだしで手のサイズに合わせて6ポジションの調整が可能。レバーの長さは2種類が選べ、MT-07には写真のショートタイプが似合う。レバー本体のアルマイトは4色、小さなアジャストレバーは標準の赤の他に5色が選べる。
フェンダーレスを後方から見る。ノーマルは長い金属ステーでナンバーやウインカーを吊るしているが、プロトのフェンダーレスはウインカーやナンバーがテールランプ近くに集中。タイヤが上まで見えることで後ろ姿の迫力が増し、引き締まったイメージになる。ナンバー灯、ウインカー、リフレクターは純正を流用。
エフェックスのローダウンキット。リアサスペンションのリンクを交換してシート高を18mmダウン。MT-07の軽快なハンドリングに影響しない高さで、足着き性は大幅に向上する。リンク部分はベアリング支持なのでサスペンションの動きもスムーズ。
ローダウンキットを組んで車高を下げるとサイドスタンドでの駐車時に車体が立ち気味になる。そこで“置きゴケ”の不安を解消するのがショートサイドスタンド。スタンド全長を短くして駐車時の角度を補正する。
ドイツのヘプコ&ベッカー製エンジンガード。樹脂製のクラッシュパッドと太いパイプで、転倒時にエンジンやラジエターを守る。ライディングポジションやバンク角には影響が出ない設計で、メカニカルな雰囲気がMT-07のサイドビューに迫力をプラス。
ドイツのLSL製クラッシュパッド。アルミのアウターシェルとプラスチックのインレットが転倒の衝撃を滑りながら吸収することで車体へのダメージを軽減する。各車種用のマウンティングキットに別売りのクラッシュパッド(¥8,000)を組み合わせて装着する。クラッシュパッドは写真のホワイトを含め12色から選択可能。
MT-07はスクリーンを追加すると一体感のある顔つきになる。ドイツのMRA製レーシングスクリーンは防風、整流効果が高く、空気抵抗による疲労を軽減する。透明度が高く、傷つきにくい素材はレースでも活躍するスクリーン専門メーカーならでは。写真はスモークで他にクリアが選べる。
スウェッジラインプロのブレーキホースで、ブレーキのタッチがダイレクトになる。ABS装着、非装着それぞれに合わせたラインナップがあり、ステンレスメッシュホースの皮膜は写真のブラックとクリアが選べ、フィッテングカラーも写真のレッド/ブルーのアルマイトの他ステンレスがラインナップ。
リアブレーキホースもABSの有無にそれぞれ対応。フロント同様にホースの皮膜色は2色。フィッティングは写真のようなレッド/ブルーとステンレス製も選べる。
アクラポヴィッチのフルエキゾースト、レーシングライン。2本のテールパイプを並べた独特のショートサイレンサーはチタン製で大幅な軽量化が可能。エキゾーストパイプはステンレス。ツインらしい歯切れの良さを感じさせるサウンドで、ライディングが楽しくなる。 ※レース専用部品
ラジエターキャップはプロトのクールテックTYPE-R。純正キャップと入れ替え、ラジエターに掛ける内圧を高めることでラジエターの冷却性能をアップする。
ツーリングや街乗りにも便利なバグスター製サドルバッグ(エスケープ)。曲面デザインが車体にフィットする。丈夫で軽い素材を採用しており、取り外しも簡単なのでツーリング先での持ち運びも苦にならない。価格は左右セット。
エスケープは車体側のファスナーを開閉することで、左右の合計容量を18リットルから28リットルに拡張できる。街乗りやショートツーリングはスリムな標準状態で、荷物が増えればワンアクションで簡単に容量アップができるのだ。
立体裁断のレインカバーが付属。蛍光色なので夜間走行では視認性も高い。ロゴを合わせることで非対称形状のバッグでも簡単に装着可能。ぴったりとフィットするので高速走行でも外れたりバタつくことを防ぐ。フランスで長年バイク用バッグを手がけてきたバグスターならではの心配りだ。
サドルバッグのエスケープは単品でも装着できるが、後輪への巻き込みや、バッグがすれて車体に傷をつけないように、このサドルバッグサポートとのセット使用がおすすめ。サドルバッグをきちんと固定できる。MT?07のテールに合わせて張り出しを抑え、バッグを外した時にも違和感がないデザインだ。
ハードケースの名門、ドイツのヘプコ&ベッカーのトップケース、容量42リットルのジャーニーとリアキャリアのセットで、単品で購入するよりお得。ノーマルキーに合わせたセイムキー。ケースのカラーはブラック×シルバー。
ヘプコ&ベッカーのサイドケース、容量30リットルのジュニアフラッシュとサイドキャリアのセットで、単品で購入するよりお得。ノーマルキーに合わせたセイムキー。ケースのカラーはブラック×シルバー。タンデムステップを移動するタンデムステップロワリングキット(¥23,700)の追加がおすすめ。
ヘプコ&ベッカーの42リットル トップ&30リットル サイドケースをフル装備したセットで、単品で購入するよりお得。ノーマルキーに合わせたセイムキー。ケースのカラーはブラック×シルバー。タンデムステップを移動するタンデムステップロワリングキット(¥23,700)の追加がおすすめ。
ノーマルタンクにフィットするバスグターのレザー製タンクカバー。タンクのセンタープロテクター部分はブラックになっている。専用バッグの装着も可能。ボディカラーに合わせてホワイト/ブラック、レッド/ブラック。グレー/ブラックの3色が選べる。
住所/愛知県刈谷市井ヶ谷町桜島5
電話/0566-36-0456
営業/9:00-18:00(月曜~土曜)
国内最大級の二輪用パーツメーカー&ディストリビューター。世界各国からさまざまな特色あるアイテムを輸入すると共に、同社の手によって開発されたオリジナルパーツも多数展開している。
※表記価格はすべて税抜き
(2014年12月現在)