
イタリアの老舗ヘルメットブランドであるAGV。ロードレース世界選手権がまだ「WGP」と呼ばれていた時代から、ライダー達を支えてきたブランドだ。現在もMotoGPのヴァレンティーノ・ロッシなど多くのトップライダー達が愛用し、スポーツイメージの強いAGVだが、ストリートライダーに向けても製品をラインナップしている。K-5Sもそのひとつ。
帽体のエッジ部は大きなアールを描いた独自形状だ。これは万が一転倒した際に鎖骨や頸椎へのダメージを最小限に抑えるための工夫。世界最高峰レースを長年支えてきたAGVらしいディテールと言える。
嬉しい装備のひとつがインナーバイザー。操作は簡単、アウターバイザー後端にある赤いツマミを上げ下げするだけ。また、アウターバイザー用として、曇り止め効果抜群のPINLOCKシールドが付属品として同梱されている。
帽体は上位モデル譲りの混合カーボンファイバーシェルで、持ってみると驚くほど軽い。見た目はサーキット使用を見越した上位モデルのようなデザインだが、インナーバイザーや多彩なベンチレーション、日本人の頭にもフィットする「アジアフィット内装」、曇り止め効果抜群のピンロックシールドの純正採用など、快適装備がとにかく充実。
おでこ2か所と頭頂部、そして後頭部にスライド式ベンチレーションを備え、帽体内部で快適なエアフローを実現している。また、シールドをワンタッチでわずかに開いて固定できる「マイクロオープニングシステム」も装備。
取り外しも簡単な内装(抗菌処理済み)は3種類のファブリックを使い分けており、肌触りが滑らかで心地よい! また各パーツは「アジアフィット」と呼ばれる専用設計で、日本人の頭にもしっかりとフィットしてくれる。
もちろん、AGVらしいシャープでスピード感のある帽体も大きな魅力だ。最近のスポーツバイクはデザインも進化していて旧来のヘルメットではどうにも似合わない、ということはよくある。でもK-5Sのような帽体なら、現行スポーツモデルは何でも似合ってしまうというのも大きなポイントだ。こうしたデザインと機能を持ちながら、K-5Sの価格は5万円台前半から。これまで「AGVは欲しいけど、価格的に手が出ない」と涙を飲んできたライダーには超オススメの一品だ。
アウター6色(9,180円~1万1,340円)、インナー4色(7,020円~8,640円)とオプションバイザーも充実。気分や天候によって使い分けたい。※ただし、カラーバイザー同士の組み合わせは視界不良となるのでご法度。
全8色のカラバリも魅力のK-5S。ここで代表的なカラーをご紹介しよう。グラフィックモデルからロッシモデル(THORN 46)、ツートンモデルのほか、単色モデル(白とマットブラック)も用意する。