ツーリングユースをメインに開発された
大人のカスタムマフラーシリーズ
レースで培ったノウハウを惜しみなく注ぎ込んだマフラーを市場に送り出しているビームス。構成される各パーツの精度を高めることで生産工程を効率化しており、その結果として、高品質でありながらもリーズナブルな価格でユーザーに提供している。そこがビームス製品の特筆すべき点だ。
その新たなラインナップに加えられたのが 『ツーリストエヴォ』 シリーズだ。その名の通りツーリング用途をメインとするツアラーに向けたマフラーであり、それに要求される “性能” を高い次元で得ているのである。
ツアラー向けの製品として、第1に留意されたのが “音” だ。音量規制値をクリアして政府認証を取得、車検対応とされているのは当然として、奏でられる “音質” にも重点が置かれている。それはライダーに不快感を与えない、心地良い音となるよう設計されており、例えばツインエンジン向けのモデルでは、スムーズな繋がりでマイルドなフィーリングが得られ、それでいてツインらしい鼓動感は無くさないようにと、いわば相反する要求を両立させているのだ。
ツーリストエヴォシリーズのパワー特性としては、ノーマルのパワーカーブをそのまま上に平行移動させた感じだ。スーパースポーツ系のピークパワー重視ではなく、ツーリングでの常用域での扱い易さに主眼が置かれている。開発段階ではシャシーダイナモも駆使されているが、そこからのデータだけでは解らない部分が多々あったというのも、ツアラー向けマフラーならではと言えるかもしれない。500 回転の差で気持ちよく走れたり、違和感を覚えたりといった具合で、ライダーの感覚的な部分を把握するため、同社代表の田中氏は、NC700X では 5,000km ほど走り込んで製品の完成度を煮詰めていったとのこと。
出力特性と音、さらに使い勝手も重要なポイントだ。パニアケースやセンタースタンドなど、純正オプション用品とのマッチングも考慮されており、それらの装着や使用に関しては、何ら支障は与えていない。またビームスでは、これまでにマフラーの使用環境としては厳しいビッグスクーター向けの製品で多数のノウハウを蓄積しており、それもツーリストエヴォシリーズに投入、応用されている。耐久性も高い製品に仕上げられているのである。
「言うたら “スルメ” みたいなマフラーですね」と田中代表。デザイン重視ではなく、またパワー重視でもない。だから交換した直後は、ノーマルとの違いがあまり感じられない可能性もある。だが、走り込んでみると、ノーマルとの違いが解ってくる。いわばスルメのように “噛めば噛むほど味がでる” マフラー、それがこのツーリストエヴォシリーズなのである。
デザイン性は重視ししていないと言いながらも、ノーマルとは異なる形状や色合いなどでルックスの向上も期待できる。現在はツインエンジン用が中心のラインナップだが、今後は4気筒向けも順次リリース予定だ。なお、ビームスのマフラーには2年間の製品保証が付属。
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2輪、4輪用のアフターパーツを設計から開発、製造、販売まで、社内で一貫して行っている。開発に必要なシャーシダイナモの他に、工場内にはTIG溶接機が10台、パイプベンダーが4台、CNCマシニングが1台、CNC旋盤が2台、油圧プレス3が台、シャーリングが1台設置されており、3DCADも備えている。