掲載日:2020年10月16日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
ホンダの4ストミニと言えばモンキーが定番だが、同系のエンジンを載せたダックスも長く愛された人気車だった。歴史は古く初代が発売されたのは1969年。モンキー発売の二年後。一番の特徴はデザイン、その姿はまさに胴長短足の犬、ダックスフンド。この可愛いスタイリングがファンに愛される理由のひとつだと思う。
ダックスと言えばアップマフラーのイメージがあるが、意外にも初代はダウンマフラーだった。モンキーと同じように、横にしても漏れない独自設計のガソリンタンクを採用。折り畳み式のステップやハンドルを装備、車に横積みできるようになっていたが、車体が大きかったため、車に載せる人は少なかったという。
バリェーションが豊富で72年には14インチのスポークホイール、正立フロントフォーク、前後アップフェンダーの「マイティーダックスホンダST90」。73年にはダイヤモンドフレーム、オン&オフOKの極太5.4-10インチバルーンタイヤの「ノーティーダックスホンダCY50」などを発売。
76年になるとバー付アップハンドルにリヤキャリアを装備した「ST50-Ⅵ&Ⅶ」。79年には、プルバックハンドル、キャリア一体型のシーシーバー付きバックレストシート、メガフォン風マフラー、メッキ仕上げのエアクリーナーボックスなど、個性的アイテム満載のアメリカンバージョン(今回のイラスト)も生まれた。
81年に販売終了となったが、95年に復活して99年まで販売された。現在はカスタムバイクとして高い人気がある。形を変えながら、いまなお愛され続けている。
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