掲載日:2020年10月02日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
僕がこれまで乗ってきたすべてのバイクの中で、最も思い出に残っているバイクの一台がホンダのモトラ。夢の日本一周を実現した後、初めての海外旅行、オーストラリアを走ったのがモトラだった。
オーストラリアを原付バイクで走る計画をしたが、車種がなかなか決まらず。最終的に残ったのがカブ、DT50、モトラ、その中でエンジンが丈夫そうで、さらに荷物がたくさん載せられて、カタチも個性的ということでモトラになった。
モトラでオーストラリアを一周。いくつものアウトバックロードを走り、砂漠地帯を抜け、熱帯ジャングルを越えた。とてつもない悪路を走り続けたため、振動でエンジンが外れたこと、エンジンを分解して深い川を渡ったこともあった。半年間、約24000kmもの道のりを共にした相棒なのである。
モトラの大きな特徴は前後に張り出した大型キャリア、とにかく丈夫で荷物がたくさん詰めた。アウトドアに特化したモトラは通常の3速に低速3速をプラスしたサブミッションを装備。スーパーローを使えば登坂力約32度もいけるというからビックリだ。さすがにオーストラリアでもそんな道はなかったけどね(笑)。
荷物の重さや路面の状態に合せてクッションの強さが微調整できるレベライザー付リアサスペンションが付いていたり、超ワイルドなブロックパターンのタイヤを履いていたり、とにかく個性的。いまは中古車市場で、高値で取引されているというのも頷ける。まさに唯一無二の原付バイクなのである。
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