レトロバイク・グラフティ第33回 YAMAHA POPGAL(ヤマハ ポップギャル)1982年

掲載日:2020年06月05日 レトロバイク・グラフティ    

イラスト・文/藤原かんいち

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レトロバイク・グラフティ第33回 YAMAHA POPGAL(ヤマハ ポップギャル)1982年

ギャルのために作られた唯一無二のアメリカンスクーター

とりわけ1982年は日本のオートバイ業界は華やかだった。テレビではCMが流れ、有名タレントや俳優が登場。二輪車の国内販売台数もこの年はナント300万台越え。そんな時代の申し子として生まれたのが、ヤマハのポップギャル。考えてみるとバイクにギャル(若い女性)という名前をつけるなんて、本当に怖いものなしだ。

いまは誰でも知っているこの「ギャル」という単語、僕が初めて耳にしたのはおそらく1979年に沢田研二が歌っていた「OHギャル!」だったと思う。「OH ギャル ギャル ギャル ギャル ギャル ギャル 女は誰でも スーパースター♪」歌が古すぎて、ごめんなさい(笑)。そのときにカッコいい英単語して日本人に認知されたので、そこに目が付けて使ったと想像している。ちなみにポップギャルのテレビCMソングにはハウンドドックの「浮気なパレット・キャット」が使われていた。「気まぐれ子ネコ あの娘は 浮気なパレットキャッ~ト♪」……失礼しました(笑)。

名前の通りターゲットは若い女性、一本に絞り込んでいる。ここまでコンセプトがはっきりしているバイクは珍しい。ヤマハの潔さを感じる。

アメリカンとファミリーバイクを合わせたようなデザイン。スピードメーターの隣にメイクチェック用のバニティミラーが装備されていたという。こんな装備のあるバイクは後にも先にもこの一台だけだろう。

もしポップギャルに女の子が乗っていたら、カッコ良かったと思うが、残念ながら僕の記憶にそのような光景は全く残っていない(笑)。

ヤマハ ポップギャル スペック
  • ■サイズ/全長 1600mm×全幅 675mm×全高 990mm ■車重/54kg ■エンジン/2ストローク単気筒 ■排気量/49cc ■最高出力 3ps/6000rpm ■最大トルク/0.42kgf・m/4000rpm ■変速機形式/自動変速

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