掲載日:2020年06月05日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
とりわけ1982年は日本のオートバイ業界は華やかだった。テレビではCMが流れ、有名タレントや俳優が登場。二輪車の国内販売台数もこの年はナント300万台越え。そんな時代の申し子として生まれたのが、ヤマハのポップギャル。考えてみるとバイクにギャル(若い女性)という名前をつけるなんて、本当に怖いものなしだ。
いまは誰でも知っているこの「ギャル」という単語、僕が初めて耳にしたのはおそらく1979年に沢田研二が歌っていた「OHギャル!」だったと思う。「OH ギャル ギャル ギャル ギャル ギャル ギャル 女は誰でも スーパースター♪」歌が古すぎて、ごめんなさい(笑)。そのときにカッコいい英単語して日本人に認知されたので、そこに目が付けて使ったと想像している。ちなみにポップギャルのテレビCMソングにはハウンドドックの「浮気なパレット・キャット」が使われていた。「気まぐれ子ネコ あの娘は 浮気なパレットキャッ~ト♪」……失礼しました(笑)。
名前の通りターゲットは若い女性、一本に絞り込んでいる。ここまでコンセプトがはっきりしているバイクは珍しい。ヤマハの潔さを感じる。
アメリカンとファミリーバイクを合わせたようなデザイン。スピードメーターの隣にメイクチェック用のバニティミラーが装備されていたという。こんな装備のあるバイクは後にも先にもこの一台だけだろう。
もしポップギャルに女の子が乗っていたら、カッコ良かったと思うが、残念ながら僕の記憶にそのような光景は全く残っていない(笑)。
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