掲載日:2020年05月22日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
懐かしい昭和の時代。バイクは男たちの乗り物であったが、徐々に裾野は広がり原付に乗る女性が増えていった。そこで初心者や女性でも簡単に運転できる優しいファミリーバイクが生まれた。特徴は女性でも跨れるように設計された低床バックボーンフレーム&低いシート。小径の8インチタイヤ。簡単にチェンジできるオートマチックミッション。カラフルなボディカラーなど、ユーザーに寄り添うものだった。
ヤマハが最初に作ったファミリーバイクはチャッピー。なんと愛らしい名前だろう。キビキビ走れる扱いやすい2ストエンジンを採用、移動の足としてチャピィに乗る女性はどんどん増えていった。
その後、ハンドクラッチの4段変速モデル、遠心クラッチ3段変速モデルなどを追加。他にもショッピングを意識してカゴを装備したり、シートをチェック柄にしたり、電装系を強化したり、実は80ccもあったり。ユーザーに合わせて臨機応変に変化、ロングセラーの一台となった。
あれっ? そういえば……発売の前年にテレビで「魔法使いチャッピー」というアニメ番組があったような気がするけど、何か関係があるのだろうか? どちらにしてもアニメの主人公になった気分でチャピィに乗っている女性がいたとしたら、それはそれで夢があっていいなと思う。
しかし残念ながらその後はスクーター全盛時代に、女性たちもスクーターに次々乗り換えて行くと、チャピィも魔法が解けたように町から消えていった。
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