レトロバイク・グラフティ第27回 YAMAHA VOGEL QB50(ヤマハ フォーゲルQB50)1980年

掲載日:2020年03月06日 レトロバイク・グラフティ    

イラスト・文/藤原かんいち

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レトロバイク・グラフティ第27回 YAMAHA VOGEL QB50(ヤマハ フォーゲルQB50)1980年

アウトドアがよく似合うオシャレなミニバイク

ほとんど死語になっているが、昔は「レジャーバイク」と呼ばれるジャンルのバイクがたくさん存在していた。ハンドルを折り畳んで車に乗せ、旅先のキャンプ場などで乗り回す小型バイクのことで、キャンピングカーのある欧米文化のひとつ。当時の日本人がこんな使い方をしたのかわからないが、1970年~1980年代はアメリカンカルチャーが人気だったので、そんな光景に憧れるのもわかるような気がする。

HY戦争の当時、レジャーバイクの定番で大人気だったのがホンダのモンキー。対抗するようにヤマハが登場させたのがポッケ。もう一台、ゴリラの対抗馬として作られたのが、このフォーゲル。

悪路でも走れそうなブロックタイヤとアップフェンダー。さらにフォークブーツも履いていて、体は小さいけれど元気いっぱい、やる気満々なのが伝わってくる。アウトドアらしいモスグリーンというカラーも、ヤマハらしいオシャレさを感じる。

ユニークなのが近場を走るレジャーバイクなのに、なぜかガソリンタンク容量は10Lもあること。満タンでどこまで走れるの? 本格的な装備に遊び心が満載、小さいのにアドベンチャー、この世界観こそがフォーゲルの魅力。

タンクが大きく、前後にキャリアがあるので荷物をたくさん積んでのロングツーリングも楽しそう。実は大昔「乗ってみたいなぁ」と思っていた一台で、結局ゴリラで世界一周をしたのだが、ずっと気になる存在だった。いま見ても「乗ってみたい♪」と心から思えるバイクです。

ヤマハ フォーゲルQB50 スペック
  • ■サイズ/全長 1485mm×全幅 690mm×全高 950mm ■車重/57kg ■エンジン/空冷 2ストローク単気筒 ■排気量/49cc ■最高出力 3.0ps/5500rpm ■最大トルク/0.42kgf・m/4000rpm ■変速機形式/リターン式・4段変速

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