掲載日:2020年03月06日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
ほとんど死語になっているが、昔は「レジャーバイク」と呼ばれるジャンルのバイクがたくさん存在していた。ハンドルを折り畳んで車に乗せ、旅先のキャンプ場などで乗り回す小型バイクのことで、キャンピングカーのある欧米文化のひとつ。当時の日本人がこんな使い方をしたのかわからないが、1970年~1980年代はアメリカンカルチャーが人気だったので、そんな光景に憧れるのもわかるような気がする。
HY戦争の当時、レジャーバイクの定番で大人気だったのがホンダのモンキー。対抗するようにヤマハが登場させたのがポッケ。もう一台、ゴリラの対抗馬として作られたのが、このフォーゲル。
悪路でも走れそうなブロックタイヤとアップフェンダー。さらにフォークブーツも履いていて、体は小さいけれど元気いっぱい、やる気満々なのが伝わってくる。アウトドアらしいモスグリーンというカラーも、ヤマハらしいオシャレさを感じる。
ユニークなのが近場を走るレジャーバイクなのに、なぜかガソリンタンク容量は10Lもあること。満タンでどこまで走れるの? 本格的な装備に遊び心が満載、小さいのにアドベンチャー、この世界観こそがフォーゲルの魅力。
タンクが大きく、前後にキャリアがあるので荷物をたくさん積んでのロングツーリングも楽しそう。実は大昔「乗ってみたいなぁ」と思っていた一台で、結局ゴリラで世界一周をしたのだが、ずっと気になる存在だった。いま見ても「乗ってみたい♪」と心から思えるバイクです。
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