掲載日:2019年09月20日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
基本的に最新の技術を注ぎ込んだものや、高性能をうたったバイクはあまり興味がなく、どちらかというと売れ行きを度外視にして(そんなバイクはないと思うけど・笑)作ったような、遊び心溢れるバイクに惹かれる。
今回は僕が好きなミニバイクの中でも、特におもちゃのような可愛らしいスタイルがチャームポイントのホンダのスカッシュを描いた。車に積める「モトコンポ」とほぼ同時期に発売されたミニスクーターで全長1280mm、シート高653㎜、重量46kg、タイヤも8インチと何もかもがスモールサイズ。
しかしそれ以上に魅力的なのがスカッシュのデザインだ。まるで普通のスクーターを無理矢理ギュッと小さくしたような世界観がたまらない。「“Drスランプ”のマンガに登場しそうなバイク」「ミニ四駆の世界観をそのまま現実のバイク化したら、こうなった」と言ったら伝わるだろうか。とにかくアンバランス&ユーモラス。
今回、改めてその内容をネットでチェックした。そこでスタンダード、スタンダード(ハンドル折りたたみ式)、デラックス(セル付)の3種類用意されていたこと。さらにオイル警告灯、積算距離計付スピードメーター。ガソリンタンクに燃料計。メインスイッチ一体式ハンドルロックなど、実用面も意外と充実していたことがわかった。
当時のカタログには「おもしろさの最先端を走る」「若い感性にジャストフィット」「僕らのスニーカー」「僕らのエンターティナー」などのコピーが躍る。まさに原付バイクが若者のトレンドだった時代を象徴するファニーバイクなのである。
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