掲載日:2025年09月11日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
80年代の後半。250㏄のスポーツバイク、4ストではホンダのCBR250R、ヤマハのFZR250、スズキのGSX-R250など、レーサーレプリカスタイル、フルカウルに4気筒エンジンが中心になっていた。
一方、カワサキは大排気量が中心、250ccもツインエンジンが主流。国内レースへワークス参戦していないこともあり、独自路線を貫いていた。そんなカワサキがついに、4スト4気筒のレプリカマシン“ZXR250”を投入した。そのレーシーなスタイリング、ポテンシャルの高さなどから日本のライダーが沸き返った!
カワサキの250㏄としては初となる水冷DOHC 4バルブ4気筒エンジンを搭載。最高出力は規制上限の45PSを発揮、レッドゾーンが1万9000回転という超高回転型エンジンはシャープな加速を実現していた。
フレームはオールアルミ製のE-BOX、クラスでは初となる倒立フォークを採用。さらにラムエアシステム・K-CAS(カワサキ・クール・エア・システム)、車高調機能付きのリアサスペンション、大径ダブルディスクなど、カワサキの最先端技術を惜しみなく投入。レースで大活躍した。
カワサキが本気で作ったZXRは強い支持を獲得、250㏄クラスでは屈指の人気モデルとなった。その後、徐々にレーサーレプリカブームは終焉、ライバルたちは姿を消していったが、高性能&完成度の高さからZXR250の人気は継続。モデルチェンジを繰り返しながら95年まで販売され続けた。
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