掲載日:2024年03月22日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
ホンダのホークシリーズのバリエーションモデルとして、当時注目を集めていたアメリカンのモデルCM250Tが登場した(1980年)。ティアドロップタンクにアップハンドル、低いシートなどは確かにアメリカンだったが、高回転の10,000rpmで最高出力26PSを発揮するロードバイク的なエンジンは、速さよりも乗りやすさを求めるユーザーにとっては『?』マークだった。それを知ってか知らずか分からないが、翌年、すぐさま新モデル250T マスターと250T LAカスタム(今回描いたイラスト)がリリースされた。
空冷 4スト並列2気筒はCM250Tと同じだが、排気量233ccの新エンジンは低回転トルクが太く低速が楽しめる、全く違う個性を持っていた。また軽量設計のダイヤモンド式フレームや各所の軽量化などによって、乾燥重量130kg(マスター)までシェイプ。軽快で取り回しのしやすいボディ、足つきの良いシート、リッター58kmの高燃費エンジン、低価格など、利点が満載。ツーリングに、日常の足代わりに、マルチに楽しめるアメリカンとして人気になった。
オーソドックスなスポークホイール&ドラムブレーキのマスターに対して、LAカスタムはアルミ製のブーメラン型コムスターホイールとデュアルピストンキャリパーのフロントディスクブレーキ、チューブレスタイヤを採用。よりスポーティな内容になっていた。翌年(1982年)には、スポーツバイクでは国内初となるベルトドライブ(ケブラー・コードが組み込まれた)の250TマスターS・Dも加わり3モデルになった。
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