掲載日:2023年09月08日 レトロバイク・グラフティ
イラスト・文/藤原かんいち
カワサキが初めて4スト250ccのトレールバイクを作った、それが1977年に発売された初代KL250だ。
乾燥重量116kgと徹底的に軽量化されたボディに最高出力21ps/8000rpm、最大トルク2.1kg-m/6500rpmを発揮する、高性能の4スト2バルブシングルエンジンを搭載。ちなみにエンジンはロードモデルZ200をボアアップしたものだった。
可変ベンチュリーキャブレター、ローメンテナンスのCDI、オートカムチェーンテンショナーなどを装備。このクラスでは初のエア併用式のフロントフォークはリーディングアクスルタイプを採用。リアサスペンションはレイダウンタイプにすることでホイールトラベルを大きく取ることに成功している。
KL250は当時のカワサキのモトクロッサー“KX”を開発したメンバーが携わっていたこともあり、初代でありながら走破性は高かった。カタログのキャッチコピーは“野生度はパワーと脚で決まる”だった。ただ、バランサーを搭載していなかったので、振動は相当ひどかったらしい(笑)。
1982年に発売された最終モデルでは排気量が246ccから249ccへボアアップ。最高出力も22psにアップされた。記念すべきカワサキの初250ccトレールバイクとして誕生したKL250、その血統は1984年に発売される名車、国産のトレール車としては初めて水冷エンジンを積んだKL250R(KLR250)へと引き継がれて行く。
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